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藪が復調のあかし打撃投手で77球 藪恵壹投手(33)が20日、エース復活への第1歩を踏み出した。今キャンプ初の打撃投手を務め、3打者に対して77球。切れのあるストレートと、正確なコントロールで復調を示した。今季から背番号を「4」に変更し、昨季0勝の雪辱を期す男が、本格的に動き出した。
背番号「4」が“初マウンド”に立った。ギュッと唇をかみ締め、熱のこもった77球のピッチング。今キャンプ初めて打撃投手を務めた藪が、エース復活への第1歩を踏み出した。ストレートだけとはいえ、切れのあるボールを内外角へ投げ分ける。「バッターを相手にすると、どうしても力が入るね」。打撃投手でも“本能”は働いた。 浜中、今岡、松田の3人を相手に77球。それぞれ1本ずつサク越えこそ許したが、そこは打撃投手としての“お役目”。ヒット性の当たりは計13本に抑え、球威を取り戻した真っすぐが光った。しかし、本人は「球の走り? まだまだ」と謙そん。「キャッチャーがいろいろなコースに構えてくれたから、ミット目掛けて投げた」とコントロール重視の初マウンドだった。 0勝に終わった昨季の雪辱を、背中が物語る。エース番号「18」を捨て、今季から「4」を背負った。「偉大なOBがいらっしゃるので、汚さないように頑張りたい」とユニホームに袖を通すたびに誓う。浪花の春団治・川藤幸三氏の闘志、大投手バッキーの存在感、藪はすべてを背負って再スタートを切った。 周囲は“開幕井川”で盛り上がる。藪は「いいんじゃないの、誰が投げてもチームが勝てば。それ(開幕投手)は監督が決めることだから」と無関心を装うが、胸の内は穏やかでない。96、98、99年と3度務めた開幕投手。うち2度は今季と同じ巨人戦で黒星。宿敵へのリベンジこそが、エース復活を導く。 <写真=エース復活や! 切れのある速球と正確なコントロールで力投を見せた> 力はエース級、もっと自信を 藪にはもっと自信を持ってほしい。持っている力は間違いなくエース級。昨年までは打線の援護がなく、負けが先行したため常に重圧がかかっていた。今年はバックが点を取ってくれるし、首脳陣は藪の特性を生かした起用法を考えてくれるだろう。 10 センチ 前後ステップ幅を広げるフォームに改造中と聞いた。昨年までは高い位置から手首のスナップで低めを狙っていたため、疲れのたまる終盤には1発を浴びた。歩幅を広げることによってあえて球離れの位置を低くし、低め球の制球を安定させる狙いがあると見る。 この日のフリー打撃登板を見た限りでは、大きな変化は感じられなかった。周りで投げたほかの投手と比較してもやはり一級品。得点力アップ、起用法の変化など、藪には追い風が吹いている。風を生かして新人王を獲得した年のような活躍をみせてほしい。(日刊スポーツ評論家)
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