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安藤「いけるぞ」開幕G倒 阪神・星野仙一監督(55)がルーキー右腕にホレ込んだ。高知・安芸市営球場で阪神の春季キャンプ第2クール初日が行われた5日、自由獲得枠入団の安藤優也投手(24=トヨタ自動車)が捕手を座らせて本格的な投球練習を開始。巨人の偵察部隊、樋沢良信運営部次長と渡辺政仁スコアラーが熱視線を送り「間違いなく10勝する」など絶賛したが星野監督は「10勝 !? 」と反発。1年目に14勝で新人王を獲得した中日・川上憲伸(26)級の素材と評価、巨人との開幕2連戦(3月30日から、東京ドーム)にぶつける可能性も出てきた。
星野監督の視線がルーキー右腕に注がれた。冷たい雨が降る中、巨人の007もブルペンへ急いだ。お目当ては新人安藤だった。第2クール初日。捕手を座らせて本格的な投球練習を開始。真っすぐだけを45球投げ込んだ。球の回転、キレ…。どれをとっても即戦力の素材に、星野監督が思わず笑みをもらした。 「立ち投げと捕手を座らせてではボールが変わるんやがな。あいつは変わらんかったな。久しぶりだな、最近の新人では。いいボール投げてるよ」 星野監督が頭の中でイメージしたのは、中日時代の98年に14勝を上げて新人王を獲得した川上の姿だ。監督は、かつての教え子の投球をだぶらせるかのように「(川上)憲伸を見てるしね。比較できるからこれぐらいはというのは持っているよ」と、川上のルーキーイヤー級の活躍を期待した。 この日は、巨人樋沢運営部次長、渡辺スコアラーが偵察に安芸入り。ミットから快音を響かせる安藤には“ホメ殺し”のようなセリフが浴びせられた。 巨人樋沢氏 久しぶりだな、こんないい投手を見るのは。直すところが全然ない。間違いなく10勝するよ。巨人戦に? 当然くるだろう。星野監督のことだしすぐ使ってくるんじゃない? うちは新しいものに弱いから。あれで先発ローテーションに入らなかったらうちがもらいたいよ。 歯の奥が浮き上がりそうな賛辞の連発には、星野監督も敏感に反応。「10勝 !? ま、あとは黙っとこう」。巨人偵察部隊が持ち上げた評価を「みくびってもらっちゃ困る」とばかり、バッサリ切り捨てた。 打倒巨人は星野イズムそのもの。もちろん安藤も思いは同じだ。巨人から受けた高い評価も「自分を見にきたんですか? たいしたことないのにご苦労さまです」と、ひょうひょうと受け流す大物ぶり。自主トレ時から「巨人に勝てば他球団に勝つ以上にアピールになる」とGキラーに名乗りを挙げていた。「見たいならどうぞ」の大胆さで師弟はつながっている。 安藤は、巨人との開幕2連戦での登板を狙ってもいた。また、そんな意欲を闘将は好む。星野監督があえて安藤をぶつけ、巨人打線は沈黙…。痛快な「衝撃デビュー」も夢物語ではない。 <写真=仙さんホレた! 初めて捕手を座らせ、本格的な投球練習を行った安藤の豪快なフォーム> 中西清起「間違いなく本物や」 安藤は間違いなく本物ですわ。投球を見ているとホレボレする。ボールの質が違う。指先が縫い目にしっかりかかっていて、ボールの回転もいい。だから軽く放っても、ビュッと伸びてくる。これだけのボールを放る新人はなかなかお目にかかれるもんじゃない。 下半身がドシッと安定しているし、フォームにも余計な動きがない。安定したフォームで、リリースポイントも一定していれば制球で苦しむことはまずないだろう。巨人が警戒するのは分かるし、星野監督がほれるのも当然。それだけのものを持ってまっせ。 あとは実戦をどれだけ積んでいくか。紅白戦に投げさせて、プロの打者との対戦経験を積ませることで、また課題が見えてくると思う。変化球も含め、実戦でどんな投球を見せるか、今から楽しみです。 ◆新人王を獲得した中日川上の1年目 98年4月9日阪神戦にプロ初先発先発、7回 0/3 を2安打1失点で初勝利。スクイズも決めた明大の後輩に星野監督は「試合慣れしとる」とほめた。この年、フル回転した川上は26試合に投げて14勝6敗、防御率2・57の成績をマーク。打率3割、19本塁打の巨人高橋、打率3割2分7厘の阪神坪井ら同じルーキーと競り合って新人王のタイトルをモノにした。
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