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田淵が浜中に「うねり打法」伝授

 田淵幸一チーフ打撃コーチ(55)が2日、猛虎打線の主砲育成に着手した。大砲候補に挙げていた浜中おさむ外野手(23)に、体重を軸足に残してひねり上げる「うねり打法」を初めて伝授した。またメジャー球界では一般的な、打撃の際に指の付け根を守るゴム製のガードも助っ人アリアスから入手。若手野手に配り、フルスイングを勧めた。

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主砲育成に身振り手振り

 ドーム内に反響する打球音が、田淵コーチのアドレナリンを刺激した。24年ぶりのタテジマに誓った主砲育成に、本格的に乗り出した。

 田淵2世、そのターゲットは「遠くに飛ばす力を持っている」と素質を認めていたプロ6年目の浜中だ。室内でのフリー打撃でケージを出てきた浜中に、迷わず巨体を近づけた。

 その場でスイング中の右足を指さす。「ここに体重を残し、そこからひねり上げるように球に力を伝えるんだ」。現役時代に474本のアーチをかけた田淵コーチが、その飛距離を生み出した「うねり打法」の極意を初めて浜中に伝えた。身振り手振りのアドバイスを受け取った浜中は「下半身で打てと。調子が悪くなるとできなくなるので、これからも指導してもらいたい」と顔をほころばせた。

 後継者と見込んだゆえの、教えだった。コーチ就任後、昨季13本塁打した浜中のビデオをチェックした。「あと1歩という当たりが多かった」。自らが培った技術をマスターすれば、もうひと回りたくましい大砲に育つ。予感を信じて、直接指導を開始した。和田打撃コーチはアベレージ型の打者、オマリー臨時コーチは基本動作の伝達と役割分担も決めた。もちろん自分は長距離砲育成が任務、いや使命だ。

 詰まった際の手のしびれを恐れて、フルスイングができていない。トラ打線全体の欠点を見いだし、集中治療を施した。かつての同僚、ブリーデンが手の親指にはめていたゴム製のガードを思い出し、渉外担当に問い合わせた。それは「サムガード」という名でグッズ化され、メジャー球界で広く使われていた。たまたま新助っ人のアリアスが2個所有していて、この日の練習中に快く譲った。上坂と藤本に手渡してバットを強く振ることを求めた。

 田淵コーチは「どんどん取り寄せて、欲しい選手に渡したいね」と公認のフルスイングガードを宣伝した。元祖アーチストがありとあらゆる手で、猛虎打線の中心に「第2の田淵」を据える。

<写真=1分間体操を一生懸命する吉田(右)のアゴをナデナデする田淵チーフ打撃コーチ>

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30キロ遅球マシン導入

 田淵コーチの「公認グッズ」は、ゴム製ガードだけではない。今キャンプの室内練習場には、球速が30〜50 キロ に設定できる遅球の打撃マシンがある。田淵コーチは「緩い球をいかにためて打てるか。軸で打つのは難しいんだ」と、体を残しての遅球打ち込みを命じている。

 ミズノ社が取り扱うこのマシンは、球を引き付けて打つスイング固め用に製作された。昨秋の巨人キャンプなどで使用され、安芸には今回が初登場となる。山なりのボールを一定リズムで投じる。これまでのティー打撃では打ち返す方向が制限されるが、機械相手なら思い通りに球を弾き返せるのが利点だ。

 キャンプ地で見た田淵コーチは即座に、マシンの有効利用を決定。秘蔵っ子の浜中も「壁を作り、体が開かないように打ついい練習になる」と超スローボール打ちにはまっている。

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