第109戦 (8月26日)
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ドロー…藪0勝ピンチ

7回2失点実らず

 藪が勝てない。7回2失点と好投した。しかし8回、福原がまさかの同点2ラン。いまだ今季未勝利のベテランは勝利の女神に見放されてしまったのか。そして延長12回、今季初の引き分けで“サヨナラの虎”も封印。虎も勝てない。

◇26日◇甲子園
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
広 島

阪 神

延長12回規定により引き分け
【広】ラドウィック、玉木、酒井、小山田、横山、佐々岡―西山、瀬戸
【神】藪、福原、伊藤、成本―矢野
【本】ロペス26号(8回、2ラン=福原)

2番手福原が痛恨の被弾

 藪がまたしても勝てなかった。今季初の引き分けに終わった4時間29分の試合後、野村監督がつぶやいた。「厄払いはいつできるのかな。今日できると思ったんだけど…」。冗談めかしたセリフも、とてもジョークには聞こえなかった。

スタメン
阪 神
広 島
上 坂木村拓
赤 星東 出
浜 中緒 方
広 沢金 本
矢 野ロペス
坪 井野 村
塩 谷ディアス
藤 本西 山
 藪 ラドウィック

 この夜ばかりは、藪が勝ってもおかしくなかった。7回4安打2失点。味方が2点リードを奪った場面でベンチに下がった。「矢野のミットめがけ、気持ちを込めて投げた」。まさに魂をこめた105球だった。

 だが“勝利の女神”は無情だ。夏休み最後の日曜日に2万6000人を集めたマンモスから悲鳴が上がる。8回1死一塁。リリーフに出た福原がロペスに痛恨の同点2ランを浴びた。二夜連続の救援失敗。その瞬間、藪の今季初白星は吹き飛んだ。

 「甘く入った? そうですね」と小さい声を振り絞った福原。うなだれる後輩をよそに藪はあえて明るくふるまった。「甲子園は投げやすい。前も(調子は)良かったからね」。プロ入り初の開幕2軍スタート。シーズン途中で右ひじ痛も発症するなどプロ8年目にして苦闘が続く。まるで呪われたような1年。勝てば昨年6月8日巨人戦(東京D)以来の白星も幻となった。かつてエースと呼ばれた男が、復活へもがき苦しんでいる。


広沢「六甲おろし」お預け

 ここで打てば、広沢の六甲おろしが聞ける…。2万6000人、甲子園のボルテージは最高潮に達した。同点の8回無死一、二塁。だが快音を残した広沢のライナーはセンター緒方のグラブに吸い込まれ、歓声は一瞬にしてタメ息に変わった。サヨナラ本塁打を期待された10回2死の打席は中前打。代走を送られてお役御免になると、スタンドにはガッカリのムードが漂った。

 「次に甲子園でお立ち台に立ったら、六甲おろしを歌います」。そう宣言したのは14日の広島戦(大阪D)で2発を放ち、ヒーローになった時のこと。以来、ファンもヒーロー広沢を期待し、この日の試合前も「きょうこそ歌ってや!」と声がかかるほどだった。広沢自身も「一世一代」と一大決心。この日も4回「このままズルズル行くわけにはいかない」と、右翼線へ同点二塁打を放つ3試合連続打点を挙げ、期待を抱かせた。

 だがどうしても試合を決める効果的な1本が出ず、六甲おろしはお預け。そしてゲームは4時間29分の末の今季初ドロー。甲子園サヨナラ劇場もお預けとなり、もどかしさだけが残るゲームセットになった。

矢野スクイズ失敗

 引き分けにも、矢野は悔しさをにじませた。同点に追いつかれた8回裏1死一、三塁。カウント1―1からの3球目にスクイズを試みたが、ファウルで失敗。結局、三振に倒れ、好機を逸した。12回表には好ブロックでタッチアップを阻止したが「スクイズ? うーん…。勝てる試合だったから、引き分けでも負けみたいだ」とうなだれながら、ロッカールームに戻った。

赤星、上坂ナイス!!

 12回表1死満塁のピンチで瀬戸の中飛を赤星、上坂とつなぎ本塁タッチアウト。決勝点を与えなかった。「1人では間に合わない。とにかくできるだけ早く投げた」と赤星。ホームに絶妙のワンバウンド送球した上坂は「昨日のこと(好機で凡退)があるので、よかった」とホッとした様子。負ければ4連敗だっただけに大きなプレーとなった。

(46勝62敗1分:6位)


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