| 第45戦 (5月26日) |
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ペレスだ桧山だ10点G倒ショー今季初の2ケタ得点
火つけた大観衆の熱い応援高く上げた左足でタイミングはピタリと合った。眠れる大砲ペレスが、巨人先発河原の143キロストレートをガツンとぶっつぶした。打った瞬間、5万5000人のスタンドは大歓声とともに総立ちだ。白球はセンター松井の頭上、バックスクリーン左へ消えた。4回裏、無死一塁から飛び出した先制2ラン。痛快G倒劇の幕が開いた。 桧山が続く。四球で歩いたクルーズを一塁に置き、河原の外角ストレートをきれいに左へ運んだ。浜風に乗った打球が左翼ポール際で弾む。ペレスの先制弾からわずか5分。再び2人の走者がダイヤモンドをゆっくりと回った。主導権を猛虎が掌握した。
甲子園は今季最多の5万5000人で埋まっていた。前日、借金が「10」の大台に達したのに、マンモスには虎党が集まってきた。燃えないはずがない。2ラン2発で加速した打線は、これまでの貧打がウソのように巨人河原を襲う。5回には赤星の適時三塁打で1点。さらに得点を重ね、今季初の2ケタ10点。長嶋巨人の息の根を完全に止めた。 「ベストスイングができた。1日ずつよくなっている。これを自分のものに出来るようにしたい」。猛打ショーの火付け役・ペレスが言う。神宮から北陸への移動日練習となった21日、ペレスは野村監督から1時間にわたる直接指導を受けた。高めの球を打つ技術を中心にチェックを受け、スイング時に左足を今までより高く上げるフォームに改良した。最初の結果は予想以上に早く出た。「体が突っ込まず、ボールとの距離がとれたからね」。現場―フロント間で新外国人獲得の検討が続く中で、明日への手ごたえをつかんだP砲は笑顔を浮かべた。 「声援を受けて気合が入った」というカーライルの気迫の投球が打線にも伝わった。今季初の10点ゲームは今季初の完封勝利。甲子園に六甲おろしがこだました。だが痛快G倒劇にもかかわらず「安心して見られた? 安心なんかしとられんよ」とノムさんはまだ物足りないくらいの表情。そう、連敗は3で止めたものの借金は9。まだ喜んではいられない。2試合連続アーチをかけた選手会長・檜山も「次もいい試合をしたいね」。大勝にも気を緩めず、連夜のG倒を誓った。
小兵が大暴れ豪快な一発攻勢の2人に主役は譲ったが、こちら、F1セブン赤星、藤本も大砲組にも劣らぬ活躍だった。試合後のベンチ裏、笑顔が弾けていたのは赤星だ。流し打ち2本、引っ張って右中間三塁打。「今まで2本が最高でしたから」と照れるが、堂々、プロ初の猛打賞。しかも2打点だ。 この日の赤星は、反省から始まった。早出特打ち、三塁側室内のマシンの速度を150キロに上げた。速球に振り遅れずたたく…。それが命題だった。前日25日、巨人上原に3打数0安打。完全に力負けで心まで打ちのめされた。その反省が、練習からあった。脇をしめて上から叩く。「河原さんは、上原さんほど速くは感じなかったけど、3本のヒットは、その練習のかいがありました」。 1本ヒットが出れば余裕も出る。5回の三塁打は相手の守備隊形の裏をかいた。「外野が左に寄っていたので、引っ張れば抜けるかと…」。抜ければチーム1の俊足。悠々の三塁打で貴重な5点目を稼いだ。 もう1人、藤本も6回にライトオーバーの二塁打で1打点。「追い込まれて、逆に気合が入りました」。こちらも普段の練習から心がける、脇をしめたスイングだった。小兵F1組、2人で3打点。阪神打線も“脇”が締まれば、大量点に結びつく。 八木が押せ押せ演出代打の切り札・八木がしぶとい働きをみせた。6回、6点目を入れて、なおも1死二、三塁の場面。カーライルに代わって打席に入った八木は、河原のカウント0―2からの外角寄りスライダーを中前タイムリー。どん詰まりの打球には「バットの先っぽだったね。勢いで打ったよ。勢いで…」と苦笑。ベテランが押せ押せムードを演出した。 カーライル仁王立ち6回無失点、吠えて4勝目絶体絶命のピンチを切り抜け、阪神カーライルが吠えた。0―0で迎えた2回表。無死満塁から2死までこぎつけた。そして迎えた清水へのカウントは2―3。真っ向勝負で挑みかかった。真っすぐしか投げない。直球を5球ファウルされた末、11球目もこん身のストレートだ。一邪飛に斬っても、興奮は冷めない。「Yeah!」。吐き出し足らぬ闘志を、雄叫びに込めた。 粘りぬいた。ピンチを脱するたびに、吠えまくった。5回も1死二、三塁から清原を144キロ直球で三振に仕留め「Yeah!」。続く高橋由も抑え、また吠えた。実に6イニング中5回、得点圏に走者を背負いながら、最後の一本は許さない。6回5安打無失点。今季初の完封リレーも導き、試合後は胸を張った。「2回の清水への11球がカギだった。相手も粘った。自分も粘った。負けない、という気持ちで思いきりいった」とまくしたてた。 これで今季4勝目。そのうち実に3度が連敗ストップの殊勲星だ。4月12日のヤクルト戦(甲子園)で2連敗で止めた。今月19日のヤクルト戦(神宮)も2連敗でストップ。そしてこの日も4連敗の危機を救った。「もちろん連敗を止めたい意識は常にある。打線もがんばっていたし、とにかく粘ろうと思った」。チームの危機には、余計に燃える。助っ人右腕の心意気だった。虎に欠けていた「気迫」を、助っ人右腕が見せつけた。 気迫でつないだ完封リレー今季チーム初完封に貢献したのはトラの救援隊だった。2番手として7回からマウンドに上がったのは弓長。この時点で8点をリードしていただけに「点差があったので気分的には余裕があった。成本さんにゼロでつなごうと思ってたんでよかったですよ」とコメント。7回2死一塁から松井を二ゴロに仕留めるなど、満足のいく投球だった。3番手・伊藤を挟んで、9回からはストッパー成本が登板。最後は清原を空振り三振にとってゲームセット。それぞれが仕事をこなした勝ちゲームに成本も「間隔は開いてたけど、みんながつないでくれたからね」と胸を張っていた。 (18勝27敗:5位) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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