| 第103戦 (8月20日) |
|
“虎光”がさした…井川6回1安打MAX144キロ、先発起用も
「すごいいいピッチャー」横浜・金城
あぁ、この男が先発で投げていれば…。そう思ってしまうほど、2番手井川は完ぺきだった。3年目21歳左腕が、連敗地獄の野村阪神に希望の光を灯した。 湯舟の1回4失点降板の後を受け、7回までの今季最長6イニングを無失点。MAX144キロの直球で鈴木尚、中根、佐伯から3つの見逃し三振を奪うなど、あのマシンガン打線を被安打1に抑えた。唯一のピンチ4回2死一、二塁では、時の首位打者・金城を秘球チェンジアップで中飛。「腕の振りが真っすぐとチェンジアップで同じだから、区別がつかなかった。すごいいいピッチャーですよ」。金城にそう言わしめるほどだから、敗れた野村監督の表情もその話題には少しだけ緩んだ。 「よく投げた。結果的に(湯舟を)あそこでポンと諦めて良かった。来年につながるよう、変わって欲しいね」。 来年につながるよう…。野村監督の思いはこの日の積極的パフォーマンスに現れていた。普段の試合前練習では、貧打打開を目指すその体は打撃ケージにクギ付けになるが、この日は投手陣が練習する外野へ。そこで井川、福原、藤川の若手3投手を招集。「もっと腕を振れ、下半身を使え」。自ら投球の物まねをしながら、トレーニングの方法に至るまで、約1時間も緊急野村教室を開いたのだ。こんな光景は、今季初めてだった。
「きょうはストライクが先行したし、下半身を使って投げられるようになりました」。感謝の井川はもちろん、今年1番の充実感。そして野村監督は、今後の先発起用について「検討します」と話し“第6の男”に抜テキする可能性も出て来た。 松井ヘッドコーチ(3年目井川の好投に)「今後につながるピッチングだった。先発? いろいろ考え方はある。そういう時もあるやろ」 矢野(6回無失点の井川に)「細かい要求はせずに、『打たれて勉強』というつもりで投げさせた。これで、自信をつかんでほしい」 いきなり4失点…湯舟チーム最短27球でKO先発湯舟がいきなり大炎上し、わずか1回のチーム最短KOされた。先頭石井琢に右前打。さらに盗塁され、金城に先制適時打。続く鈴木尚には初球を右翼線二塁打されてピンチを広げるなど、27球であっという間に4失点。「鈴木尚のところが問題。あそこで切らなきゃいけなかったけど」と悔いた。野村監督も早期降板の誤算に怒りを通り越し「コントロールの悪さは辟易(へきえき)する」とあきれた。2軍調整を経て登板した前回13日の中日戦では7回途中を2失点と復活気配だっただけに、この日の別人ぶりで指揮官の名悩みの種が増えてしまった。 新庄が打てば、タラスコ打たんあ〜チグハグ…今季ワースト8連敗
「もういいって!」吐き捨てる新庄「負けた時は、もういいって!」。新庄の8月2日以来の久々猛打賞も、空しさだけが残った。9回1死から、中越え二塁打。この日3本目の安打で、一発同点のチャンスを作った。しかし、続く大豊が初球をあっけなく凡打。一ゴロに倒れると、代打桧山も一ゴロを打たされた。『死のロード』は、8連敗という地獄絵巻で幕を閉じた。 泥沼を象徴するチグハグ打線だった。前夜は、タラスコが3安打、大豊も2安打しながら、新庄がノーヒット。だが、この日は、まるで逆。新庄が3安打したが、タラスコ、大豊が計8打数無安打3三振。これでは、大量点に結びつかない。新庄は2回の先頭打者で、3試合12打席ぶりの安打を放ち、2死後、暴投でホームへ生還。3回には、2死三塁から、右中間を破る適時二塁打を放った。しかし、チームの得点はこの2点のみ。今年初めて、同一カード3連戦を不動のオーダーで臨んだが、打線のつながりを欠くという皮肉な結果だけが残った。
「低めを振らんかったら、(三浦の球も)甘くなってくるのに」(柏原打撃コーチ)。今季は横浜三浦に4敗目(1勝)。ことごとく落ちる球で仕留められた大豊をはじめ、各打者がボールになるフォークに手を出した。1回から9回まで、ワンパターンなVTRの繰り返しで、楽々と完投を許した。 8月4日からの長期ロードは、6勝9敗で終わった。5連勝を飾るなど、一時は6勝1敗と大きく勝ち越したが、最後は8連敗で、6年連続負け越し。ナインはきょう21日、17日ぶりに大阪に帰ることができる。だが、その土産は、今季最多の「12」にまで膨らんだ莫大な借金だった。 <写真=3回、反撃のチャンスに新庄は見事タイムリー二塁打を放ちセカンドに格好よくすべり込むが…> (45勝57敗1分:6位) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||