| 第88戦 (8月3日) |
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“お得意”サヨナラ快感9回八木が押し出し
3度目の歓喜…ノムさん「よう勝たしてくれました」
「よく勝たしてくれました」。野村監督から、つい4日前(7月30日、広島戦サヨナラ)に聞いたセリフがまた飛び出した。またまた、サヨナラだ。後半戦3試合目の歓喜劇。さすがに、この日は含み笑いも止まらない。ベンチを飛び出し、ロッカーへと続く通路。野村監督はニヤニヤ、クックッ…。「あれは完全なボールかぁ。えらい簡単に見逃していたけどな」。待ち構える報道陣に、珍しく指揮官自ら口を開いた。 またもミラクル! 粘り抜いてのフィナーレだった。“サヨナラの虎”がすっかり板についてきた。押し出し四球で決めるあたりも心憎い。3―3の同点で迎えた9回裏だ。1死満塁。打者は八木。カウント2―3からの7球目、岩瀬が投げた134キロスライダーが外角に外れてボール。どんな形でもいい。意外な結末であろうと、ベンチもスタンドもヒートアップ、最高潮。手荒い祝福も、いまや見慣れた光景だ。
殊勲の四球を選んだ八木は「みんなが(ベンチから)出てきたから、早めに一塁に行っとかないとマズイなあって思った」。サヨナラ押し出し四球は97年4月23日の対横浜戦(甲子園)以来、自身2度目だが「押し出しでもサヨナラだからね」。さすがの“神様”でさえ、興奮を抑えられなかった。 「粘り」がドラマを、そして勝利を呼ぶ。後半戦に入り、すべての試合で先制点を奪われているが、諦めず果敢に立ち向かう姿がある。この日も1―3で迎えた8回、和田、八木、新庄の連打で満塁。タラスコの二ゴロの間に1点差まで追い上げた。なおも1死満塁。続く吉田剛の中前タイムリーで同点に追いついた。これで“予感”が漂った。 最高の勢いで長旅へこれで後半戦2カード連続勝ち越し。7月15日以来の借金1ケタ。5位ヤクルトとも1ゲーム差で、4日にも6月22日以来の最下位脱出がある。会見も終わり、1度はロッカールームに入りかけながら、クルリと身をひるがえった野村監督が言った。「我々は全力を尽くすだけです」と…。 長期遠征前のラスト甲子園。サヨナラで本拠ともさよなら。最高の勢いで18試合の「長旅」に意気揚々と出発だ。 <写真=頼りになるね! 9回1死満塁、神様・八木様が岩瀬からサヨナラ四球を選び一塁ベース付近でナインの手荒い祝福を受ける、左手前ではトラッキーが興奮のあまりずっこける> 吉田剛(8回、1死満塁で中前に同点打)「前で(矢野が)敬遠されていたからね。なめられているわけですから」 葛西、1球で5勝目いただき生涯初の“快感”
疲れを感じるその前に、サラリと1球で白星を頂いた。9回1死一、二塁の場面で葛西の登場。初球131キロのシュートを、ゴメスは我慢しきれず投ゴロにしてしまう。滑らかな動きで投―二―一の併殺に取り、いともたやすくサヨナラ劇の舞台を整えた。 その裏の無死一塁では、きっちり投前に犠打を決め岩瀬の失策を呼んだ。「バントのときは、別に緊張はありませんでしたよ」。そしてサヨナラの瞬間を、二塁ベース上で見届けた。わずか1球での白星。1球勝利は、5月25日に横浜森中が巨人戦で記録して以来、セ・リーグ8人目の珍記録だ。葛西は、これで後半戦3勝目。なんと5勝すべてが、チームのサヨナラ勝ちだ。 「1球での勝利は初めてです。マウンドに行くまでは必死でしたけど、最近シュートの切れがいいんでね(笑)。ゴメスを迎えた場面では、もちろん併殺も頭にありました」。淡々とした語り口は、マウンドでのしなやかな動きそのままだ。「しんどい場面での出番は続きますが、あすもあると思うと安心してはいられません」とすっかりチームリーダーの口調だ。 6人の投手が投じた、最後の最後の144球目。最高の締めくくりを見せたサブマリンが、後半巻き返しの屋台骨を支えてくれる。 <写真=1球で勝利投手となった葛西は、出迎えた野村監督とガッチリ握手を交わす>
“大ポカ”新庄、助かった〜矢野と重なり三塁離れアウト
新庄の珍しい凡ミスもサヨナラ勝利で消え去った。8回、同点としてなお1死満塁から田中がスクイズ。これが完全に外され、三本間に挟まれた新庄は、三塁へ戻った。しかし二走矢野が三塁ベースを踏んでいたため、新庄はアウトになったと勘違い。優先権があるにも関わらず三塁ベースから離れたところを中村に再度タッチされ、ここで正真正銘のアウトになった。その直前に矢野もタッチされており、併殺となって一瞬にして勝ち越し機が消えた。サヨナラ勝ちも素直に喜べない心境だったのか、新庄は試合後は無言。代わって伊原三塁ベースコーチが「新庄もいかんが俺もいかん」と反省の弁だ。 この日は、ネット裏に米大アトランタ・ブレーブスの大屋博行スカウトが訪れていた。5日にもFA権を取得する新庄の調査で「フィールディング、肩はすぐに通用する。向こうのいい外野手並みの点数」と守備は“メジャー級”の評価。1発こそなかったが、しぶとい単打2本で存在感は示した。 <写真=8回1死満塁、田中のスクイズを外された三塁走者新庄は、三塁に帰塁したが勘違いしてベースを離れ中村のタッチでダブルプレー>
ラミレズ、5回3失点先発のラミレズだけが、ひとり浮かない顔だった。2回2死満塁で、関川に押し出しの四球を与えてしまう。登板は7試合ながら、押し出しの四死球はこれで3個目だ。4回には李、関川に連打され合計3失点。5回の打席では勇んで打席に向かったが、代打カツノリを送られた。 ラミレズ(先発し5回3失点。阪神先発投手は連続18試合勝ち星なし)「コントロールはまずまずだったが、結果的に四球を出してしまった。投球にまとまりがなかった」 (39勝48敗1分:6位) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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