第71戦 (7月6日)
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フランクリン特大2号、希望砲だ

今度は左、3戦2発

 フランクリンはやっぱり本物や。3回、ラドウィックから飛距離135メートルの特大2号弾。大阪ドームの右翼席最上段へたたき込んだ。昨年日本ハムで30本塁打を放ったパワーは文句なしにナンバーワン。好調新庄と組む3、4番は初めてクリーンアップの称号にふさわしい人気と実力を兼ね備えたコンビになった。

7月6日・大阪ドーム
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
広 島 11
阪 神
【勝】山崎健【敗】ミラー
【本】フランクリン2号(2ラン=ラドウィック)
ロペス7号(満塁=湯舟)、金本14号(2ラン=湯舟)

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 快音の瞬間、フランクリンの左手人差し指は、もう天に突き上げられていた。感触十分、手ごたえ十分。ピンポン球のように飛んだ白球は、大阪ドーム右翼6階椅子席を直撃して弾け散った。これまでの虎助っ人には皆無、あのバース再来を思わせる超ド級の135メートル弾。虎ファンは拍手で、F砲のベース1周を包んだ。

 新大砲フランクリンが、また打った。それは大敗の中に見えた大きな希望の光だ。1点リードで迎えた3回無死一塁。広島ラドウィックの内角145キロ直球を、木っ端微塵に砕く特大の2号3ラン。それは打った本人が「これまでの野球人生で3本の指に入る完ぺきなホームランだった」とうなる、七夕前夜の特大アーチだった。

 なにしろ、因縁のラドウィックを打ったことに、より価値は高まる。その右腕は昨秋の阪神入団テストに不合格。この日が登録初先発で、もし虎が抑え込まれれば、野村阪神は赤っ恥もいいところだ。それがラドウィックをマウンドから引きずり降ろすきっかけとなる豪快特大アーチ。しかも初回1死三塁にも、先制タイムリーで計2安打3打点の大暴れ。「あくまで一投手として意識したよ」。96、97年のカージナルス傘下ルイスビルでともに汗を流した旧友を、ものの見事に打ち砕いた。

スタメン
阪 神横 浜
坪 井木村拓
田 中野々垣
フランクリン町 田
新 庄金 本
大 豊ロペス
桧 山前 田
平 尾ディアス
山 田西 山
湯 舟ラドウィック

 その97年、メジャー初昇格したカ軍では、あのマグワイアともプレーした。移籍した98年には、サミー・ソーサのいたカブス傘下・3Aアイオワで戦った。その時、いつもうらやましげに見つめていたのは、2人の最強打者が、特大アーチでファンを魅了する光景だった。「いつかはボクも、ああいうホームランでファンを喜ばせられる選手になりたいと思ったよ」。そして99年日本に渡り、日本ハムで30発、そして阪神移籍後早くも3戦2発。その風ぼう、投げキッスをまねるしぐさからソーサならぬ“ダミー・ソーサ”と呼ばれる男は、今やすっかり憧れのアーチストになっている。

 この日、スタンドに家族を招待。頼れるパパの一発に子供たちは大喜びだった。だがF砲は首を横に振る。「負けて悔しいし、残念。今度は家族の前でチームが勝ちたいよ」。そう、やっぱり打って勝つのが一番。家族のためにも、七夕のヤクルト戦(神宮)、勝利の一撃を届けたい。

<写真=特大ホーマーも勝負に勝ってたら…3回、大砲不足を解消するフランクリンの一発でスタンドは沸いたが…>

湯舟メロメロ、6失点KO

3点もらい逆転許す

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 虎ペースの試合をぶち壊したのは、ベテラン湯舟だった。3回まで金本の中前打だけに抑えるほぼ完ぺき投球。打線もフランクリンの2ランなどで3点を援護する理想的な展開だった。しかし4回、虎党には信じられないシーンが繰り広げられる。野々垣に死球、町田に右翼線二塁打、金本に四球で満塁。ロペスにカウント0―2からストライクを取りに行った137キロ真っ直ぐを左中間に弾き返された。失投と呼ぶには、あまりにも痛すぎる逆転満塁アーチ。傷心の左腕は5回にも金本に2ランを浴び、今季最多の6失点で降板した。

 「すみませんが、何も話すことはありません」。ふがいない自身の投球に、さすがのベテランも頭を抱えた。打線が追いついたため黒星こそ付かなかったが、これで3試合連続のKO。「ある程度、(湯舟は)計算してますよ。(しかし点の)取られ方が悪すぎる。ランナーをためてコンコンやられると代え時が遅れる」。頼りの左腕に裏切られては、野村監督も頭が痛い。エース星野がリタイアし、湯舟もこの有り様…。また1つ、先発左腕不足という頭痛の種が生まれた。

<写真=単調な攻めで広島打線のえじきとなった湯舟は5回途中でKO、ベンチの野村監督(右)はふがいない先発に目をそらせた>

ミラー、誤算投球

 左背筋痛の星野伸に代わり、この日1軍再昇格したミラーが、“誤算投球”で敗戦投手になった。先発湯舟の後を受け、5回2死から登板。6回、野々垣に勝ち越し適時打を浴びるなど、2/3回を2安打2四球で3失点。いきなり2敗目を喫した。「ファームでもあまり内容はよくないが、上と下(1軍と2軍)では気分も違うし…」と、八木沢投手コーチも淡い期待を抱いてのマウンドは無残。試合後2軍再降格が決まり、コーチ会議では代替の中継ぎ要員として山岡らの名前が挙がった。

救いの一撃、大豊10号

 大豊が10号本塁打を放った。3点を追う5回無死一、二塁。左腕佐竹の内角ストレートをフルスイングし右翼へ運んだ。「1打席目はチャンスで打てなかったので、この打席ではなんとか打ちたかった。体を回転させてうまく打てたよ」。12年連続の二ケタ本塁打で、ここ7試合で4発と夏に強い男の真骨頂を発揮している。

新庄2安打、3割目前

 新庄が技ありの2安打で打率3割に迫った。1回裏1点を先制して、なおも1死一塁。ラドウィックから右中間への二塁打。5回にもしぶい右前打をみせるなど、この日は右狙いのテクニックを披露。これで打率2割9分5厘と、再び3割に迫った。試合後は「3割を意識する? しないです」と、敗戦のせいもあって言葉少なだった。

(31勝39敗1分:6位)


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