第37戦 (5月18日)
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新庄9号も5連敗…

あぁ借金「4」

 4番新庄の1発はまたも勝利には結びつかなかった。虎はドロ沼の5連敗です。でも、借金はまだ4です。ペナントはまだ99試合もあるんです。日刊スポーツ評論家でOBの中西清起さんも「ガッツマン出てこい!」と絶叫ですわ。19日からは13連敗中の横浜戦(横浜)。こうなったらもう開き直りしかない。開き直って天敵退治や。

5月18日・甲子園
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
ヤクルト
阪 神
【勝】岡林【S】高津【敗】藪
【本】新庄9号(ソロ=石井弘)、佐藤6号(ソロ=藪)
ペタジーニ9号(ソロ=藪)、坪井1号(ソロ=五十嵐)

新庄、5月は3割2分8厘

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 なぜだ。フラストレーションがたまる。新庄が先制弾を放っても、白星につながらない。今季新庄が本塁打を放った試合は、皮肉にも3勝6敗。不思議と勝てない。そしてこの日もヒーローになりそこねた。連敗は止まらない。新庄の表情はさすがに曇った。ロッカールームへの通路。「負けた時は、もういいよ」。たった一言。そう、こぼした。

 4番としては胸の張れる働きだった。2回の第1打席、カウント1―2から、ヤクルト先発石井弘が投げた143キロ真ん中高めの速球をフルスイング。左中間席に豪快な、先制9号ソロを放った。

 「ひょっとしたら、ボール球だったかもしれません。うまく上からたたくことができました。先制点を取ることができてよかったです」。試合中、広報を通じて出たコメントは希望に満ちあふれていた。だが、それから約3時間後、現実に引き戻された。今季2度目の5連敗…。

スタメン
阪 神ヤクルト
坪 井真 中
今 岡ロブロ
ハートキー佐 藤
新 庄ペタジーニ
桧 山古 田
矢 野高橋智
湯 舟岩 村
田 中宮 本
 藪 石井弘

 新庄が打っても打線がつながらない。そんな非常事態だからこそ、なおさら4番にすべてを託したくなる。柏原打撃コーチは「まだまだの部分もあるけど、タイミング(の取り方)がいいから、甘い球がきたら1発で捕らえることができるようになってきた。下半身のグラつきも少ないしな」。希望の光を灯すことができるのは、背番号5しかいない。

 新庄は5月に入り、これで58打数19安打、打率3割2分8厘、4本塁打、9打点。この日のアーチで「本塁打王争い」にも食い込んできた。トップを走る広島前田、巨人松井の11本に猛チャージだ。新庄のシーズン最高は1993年の23本塁打だが、今年は37試合目で9本目。勝利につながらないことだけが課題だ。

 借金は4。上位争いに踏みとどまれるかどうかの重要な時期が訪れた。松井ヘッドコーチはゲーム後のミーティングを終えると「まだ、まだ、これからや」と自らにゲキを飛ばすように話した。19日から対横浜3連戦(横浜)。昨年から13連敗中の天敵だ。連敗阻止、そして混セ生き残りへ、頼れるのはやはりこの男、4番・新庄しかいない。

<写真=2回、華々しく先制9号を放った新庄君、この際あんたが4打席連続ホーマーでも打って〜や!>

和田を使って新庄の前に走者ためろ

 <日刊コメンテーターズ・中西清起> う〜ん5連敗か。苦しいなあ。今日からは、まだ勝ち星のない横浜戦。ここで大切なのは、流れを変えること。1試合でいい。確実に先制点をとって、リードを広げ、投手力で逃げ切る。そんな阪神ペースに持ちこんでほしい。

 19日の横浜戦はペナントレースの中でも分岐点になる大切な1戦だと思う。なぜなら、このままズルズル連敗を続けて最下位に定着してしまうと「やっぱり今年も阪神はこんなもんか」とファンは思ってしまう。選手の間にもそんな思いが出てくるかもしれない。これが怖いんや。

平尾のハツラツぶり思い出せ

 思い出してほしいのは、平尾の活躍や。攻守にハツラツとした動きをみせて、敵地巨人3タテを含む9連勝に貢献した。あんな選手が今の阪神に欲しい。このままズルズル行ったら、せっかくの9連勝が無駄になってしまう。

 長期的な問題ではない。とりあえずひとつ勝たないといけない。どうするか…。答えは簡単。当たっている新庄の前に走者をためればいいんや。

 チーム打率は2割2分7厘。横浜の2割4分9厘より2分以上低い。つまりその分、出塁率が低い。それをどうカバーするかやろ。四球で出塁して盗塁、エンドランでかき回す。それしかないやろう。そのためには1試合か2試合、ベテランの和田を上位の打順でスタメン起用するのも手だと思う。

 苦しい時はベテラン頼み。ただし、あくまでカンフル剤としてや。せっかく若手が伸びてきているんやし、その流れは大切にしてほしい。頑張れタイガース。まだ99試合ある。何度も言うけど、ここが踏ん張りどころやで。

(日刊スポーツ評論家)

坪井、1号含む猛打賞

本人ビックリ特大弾

 バックスクリーン右。坪井の今季初アーチは、広い甲子園のもっとも深い地点に落下した。「まさか入るとは思わなかった。よく飛んでくれましたね」。7回に放った今季初アーチは、坪井本人も驚く125メートル弾。3―4と1点差に詰め寄り、マンモスを大いに沸かせた。

 この本塁打で、今季3度目の猛打賞を飾った。3回に中前安打。5回には一、二塁間をしぶとく抜いた。9回1死一塁の反撃機でも、快音を残した。しかし、ライナーは遊撃宮本の正面を突き、一走高波が戻れず、併殺で試合終了。不運な最後の打者となった。「何が聞きたいんですか」。試合後の坪井は、不機嫌にはき捨てた。

 だが、この日の3安打で打率は3割復帰まで目前(2割9分7厘)。核弾頭に本来の当たりが戻れば、貧打解消も遠い話ではなくなる。

 高波(1点を追う9回裏に一塁代走。好スタートも大豊中飛でクギ付け)「最初は様子見。あそこはいいスタートだったんですが…」

中5日の藪、5回4失点KO

「スピード、キレ、コントロール全部悪い」

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 虎の不敗男藪ですら、その流れを止めることができなかった。ヤクルト打線に今季最多の9安打を浴び、5回4失点KO。エースの2000年初黒星でチームは2度目の5連敗。最下位に漬かってしまう重い1敗だ。

 先発陣では今季初の中5日起用。勝ちたい思いが、そこに凝縮されていた。「当然相性も考えている」と福間投手コーチ補佐。本来のローテなら、19日の横浜戦(横浜)が順当だった。だが昨年、プロワーストの9失点KOを食らい、ここ3年で1勝6敗の天敵は回避。4月5日の今季初先発(神宮)で勝利したヤクルト相手に、必勝態勢を敷いての中5日だった。だが“動いた”分だけ、藪もいつもの藪ではなかった。

 「立ち上がりからスピード、キレ、コントロールと全部が悪かった。特に4回、5回は甘くなって…」。

 2回、新庄から先制ソロをプレゼントされながら、まさかの大炎上。4回にぺタジーニ&古田の連打、岩村&宮本の連打であっさり逆転を許すと、5回には佐藤、ぺタジーニに連続ソロを浴びた。「風もいつもと違ったねえ…」。佐藤の左翼ポール際は浜風で伸び、逆に5分後、ぺタジーニに左中間へ運ばれた時、投手有利の浜風はやんでいた。気まぐれな天にまで見放され、藪が沈んだ。

 通算60勝も夢と消え、今季ほとんど連打を許さなかった男が、昨年に戻ってしまったような壮絶KO劇。藪の故郷、三重・御浜町の隣町、鵜殿中学の修学旅行生も声援を送ったスタンドは静まり返り、そして野村監督の顔は、だれよりも険しかった。「信じられないぐらい悪かった。コントロールが全然。そのうち立ち直ってくれると思ってたんやが…。(今季初の中5日の)登板間隔? 悪くなるとすべてが逆目に出るな」。ローテを変更してまで勝ちにこだわった1戦を落とし、借金は今季最多タイの4。帽子で頭をかく姿は、数字以上に重い1敗をかみ締めていた。

<写真=最後のトリデ、エース藪もKO…。5回に佐藤、ペタジーニ(左)にホームランを連発され開幕からの不敗神話も崩れ去った>

 矢野(藪について)「ストライクをそろえすぎたね。もっとボール球をうまく使えてたら…。ストライクを取りに行ったところを全部やられた」

 八木沢投手コーチ(藪について)「キレが今ひとつだったね。今年はこれまで、こんな打たれ方をするのはなかったのにねえ…」

ミラー2軍落ち

1死も取れず…藤川昇格へ

 カート・ミラー投手(27)が2軍落ちすることが18日のヤクルト戦後、決まった。開幕当初は抑えを務めていたが、7日広島戦でサヨナラ満塁本塁打を浴びて以降は敗戦処理に降格。この日も5番手で登板したが、四球を与えただけで1死も取れずに降板した。ミラーは「今、フォームを改造中だが、しっかりとフォームを固めるためにも、2軍に行くことになった」と話した。福間投手コーチ補佐は「フォームを修正している段階で、試合で投げることは、難しい面があるから」と説明した。代わって、昨年のドラフト1位藤川球児投手(19)が昇格する予定。4月12日に2軍落ちしたが、中継ぎ要員として再昇格する。

ラミレズ、2回0封

 来日初リリーフのラミレズが、2回を無失点に抑えた。「登板間隔が開いていたので、低めに投げることに気をつけた」。3点を追う6回から2番手で登板。この回先頭の宮本を四球で歩かせたが後続を断った。先発で勝ち星に恵まれず、抑えミラーが不調ということもあって中継ぎに回っている助っ人。「リリーフ? それはしようがない」。気合の投球もチームの勝利にはつながらなかった。

(16勝20敗1分:6位)


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