第23戦 (4月30日)
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星野、狙われた…3連泣

竜の刺客3人に丸裸

 星野伸でも、アカンかあ…。チーム3連敗、ナゴヤドームは2年越しの10連敗。星野伸は、変化球狙いの中日の術中にはまって、4回1イニングで6失点のKOとは、まさかまさかや。でも、ドンマイ。4月を貯金2の2位で乗り切った。上出来と言えば、上出来です。もうひとつ、阪神には、いい話も…。次回のナゴヤドーム中日戦は7月11日までありません。そこまで、う〜んと貯金しときましょうや。

4月30日・ナゴヤドーム
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪 神
中 日
X
【勝】武田【敗】星野伸

ドンマイ4月上出来、2位・貯金「2」

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 試合後のベンチ裏通路に、野村監督の大きなタメ息が漏れた。中日にまさかの、3連敗。ナゴヤドームは、この日で10連敗。9連勝で首位に躍進した3日前の勢いも、どこかへ吹っ飛んだ。指揮官が重い口を開く。「この3連戦は大事なところでスキ、不運、ミス、誤審が出たね」。いつもの淡々とした口調だが、つい愚痴も出る。

 連敗をストップするはずだった。信頼の左腕エース星野伸が先発し、3回まで完全にペースをつかんでいた。しかし…。中日打線のエジキになった。それも、4回裏1死から突然だ。移籍後ワーストの6失点。3連続完投中の左腕が4回、大崩れに崩れ、KOされた。

 1死後、李、山崎にフォークを打たれ一、三塁。打席には立浪。打球はタラスコの前にフラフラとあがるポテンヒットとなった。野村監督のいう「不運」のひとコマだった。結局、この1失点から、あれよあれよの失点地獄。6安打を集中されたが、うち4安打が変化球(フォーク3本、カーブ1本)だった。明らかに、狙い打ちされていた。

 前回14日の対戦(甲子園)では1失点の完投勝利。左打者には1本のヒットも許さなかった。だが、中日も同じ失敗は繰り返さない。星野伸攻略のため刺客が刃を研いでいた。かつてオリックスで同じ時間を過ごした3人の男だ。

スタメン
阪 神中 日
坪 井福 留
今 岡種 田
タラスコ 李 
新 庄山 崎
大 豊立 浪
矢 野神 野
バトル渡 辺
田 中中 村
星野伸武 田

 ◆星野伸の影武者 試合前だった。中日のフリー打撃に仮想星野伸が登板していた。昨年までオリックスに在籍してた左腕・永田能隆打撃投手だ。「自分なりに真似てみました。昨年まで一緒のチームでやっているんで星野さんのことは知っているつもりですから」。独特のテークバック、スローカーブとそっくりに真似て投げた。

 ◆ネット裏の敵 データも準備されていた。2年前までオリックスで星野伸を見ていた田中彰チーフスコアラーは、試合前のミーティングで狙い球を絞らせた。「前回(14日)の印象でいけば、真っすぐは、ほとんど見せ球。真っすぐを捨てるつもりでカーブ、フォークを狙え」と。中日ナインは、頭で体で打倒星野伸を準備していたのだ。

 そして、4回、トドメの3点打は久慈。ただ、久慈は準備したデータも関係なかった。今度は一転、ストレート狙い。そこには星野伸を最も熟知する男、山田投手チーフコーチの臨機応変の分析と助言があった。「真っすぐを狙えって言ったよ。アイツはやられるときは、やられ方が一緒」。変化球を狙われ、苦しくなると直球に頼る傾向もまた見抜かれていた。

 「目先を変えればよかったかもしれない。変化球を狙われたから? そういう感じはしなかったけど…」。本来は打者心理を読み切るはずが、後手後手に回った投球に、星野伸は悔恨の表情を浮かべた。当然、野村監督も中日の作戦に気付いていた。「星野(伸)は天国と地獄のようなピッチャー。今日は狙われていた。そこへストライクがきた。緩い球、変化球が狙われた。敵も研究してくる」。

 しかし、これで戦いが終わるわけではない。3連敗とはいえ、4月は貯金2の2位だ。「大阪で出直し。いいこともあれば、悪いこともある」。バスに乗る間際には、野村監督も気持ちを切り替えていた。2日からは我が家・甲子園で横浜を迎え撃つ。5月、新たな進撃へスタートを切る。

<写真=4回裏、渡辺のタイムリーでホームをついた山崎(右)が矢野に強烈な体当たりをかまして生還>

 <データセンター> ▼阪神が4月を勝ち越しで乗り切った(3月31日含む)。昨年同様、2位という位置だが、昨年は6月以降、負けが込んで結局は6位に終わった。4月勝ち越しは92年以来、8年ぶり。92年は4月勝ち越しのあとも、首位戦線に食い込み続けシーズン最後までヤクルトと優勝争いをしたが、さて今年は?

 ▼阪神が昨年7月9日からナゴヤドームで10連敗。連敗中に2ケタ失点はないが、打線が爆発できない傾向が続く。同球場では1998年(平10)6月23日に7―5で勝ったのを最後に、20試合続けて5点以上を奪っていない。

攻守に精彩欠いた矢野

6回カツノリと交代

 矢野が好守に精彩を欠いてベンチに下げられた。4回裏、1点を奪われてなおも2死一、二塁。渡辺の中前打を処理した新庄が懸命のバックホーム。アウトのタイミングだったが、矢野が返球を捕球し損なった。「不運な面はあった。でも捕っていれば(失点は)止まったのに…」。反省した矢野に「人工芝は(ボールが)滑るから」とかばったのは黒田バッテリーコーチだった。6回表の打席では、1死一、二塁で放った投ゴロが併殺で逸機。その裏からカツノリに代わった。矢野については野村監督も「星野(伸)をリードするキャッチャーは難しいわ」と話していた。

吉野、プロ初失点

 ドラフト2位ルーキーの吉野が通算9イニング目でプロ初失点を経験した。7回から3番手として登板。1死一、二塁で山崎を遊ゴロに打ち取ったが二―一と転送され、一塁がセーフとなる間に二塁走者の大西が一気に生還。スーパー走塁でついに得点を奪われた。「外野にも(打球を)飛ばされてないんですけどねえ。この次、頑張ります」。それでも打ち込まれての失点ではないだけに、次回登板に気持ちを切り替えていた。

4番新庄“虎軍奮闘”2打点

でも先制機に打ってヨ

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 痛烈! 4番新庄のバットが火を噴いた。6回無死一、二塁。中日武田の初球を引っぱたいた。左前適時打。15試合ぶりに4番に座った主砲の一打が、完封負けを阻止した。

 「状態がいいからな」(柏原打撃コーチ)。4番復帰は、試合直前に伝えられた。打撃練習を終えた新庄に、松井ヘッドが右手を差し出す。親指を曲げた「4」のサインに、新庄はニッコリとうなずいた。前日まで2試合連続アーチ。左肩痛も打撃に支障がなくなり、4番復帰に自信の笑顔を見せていた。

 8回2死二塁では、三塁前に高く弾む内野安打。二走今岡が生還し、幸運な2打点目を挙げた。結果的には、新庄が、この日のチーム全得点を稼いだ。

 開幕から8試合、4番を張ったが、打率1割7分2厘、4打点という成績で4番失格となった。だが、この日4番復帰戦で2打点。柏原コーチも「まあまあだろう」と及第点を与えた。

 しかし、序盤の好機での凡退が減点だった。3回2死二塁。カウント0―3から積極的に打ちにいった。しかし、平凡な中飛。絶対有利なカウントからのあっさりした凡打で、傾きかけた流れを、逃がしてしまった。

 「次、次」。試合後の新庄は、報道陣の質問に耳を貸さず、帰りのバスに一目散。4回の守備では、自慢の強肩から、ワンバウンドの好バックホームを見せたが、矢野が後逸する“不運”もあった。好守ともに、消化不良。4番に返り咲いた新庄の見せ場は、これからだ。

<写真=1人ハツラツ? の新庄君、6回にはレフトにタイムリーを放つ>

今岡、1軍復帰2安打…

今季初の2番で貧虎に光明

 せっかくの1軍復帰を勝ちで飾れなかった。3連敗を喫した試合後の今岡は「復帰? それはゲームに勝ってからです。チームが勝たないと何にもなりません」と、悔しさを口にした。

 4月11日に腰痛のため1軍出場選手登録を抹消。同9日広島戦(広島)以来の現場復帰は、今季初の2番で登場した。6回には武田から詰まりながらも右前打。続く8回にも、岩瀬から右中間二塁打を放ち、新庄のヒットでこの試合2点目のホームを踏んで、気合を吐いた。

 「スタメンは練習中に言われました」。試合前の練習では野村監督と松井ヘッド、柏原打撃コーチが見守る中で左右に打ち分けるバッティングをみせた。本番で2安打を放っても勝利につながらずガックリ。貧打が続く中で、今岡のバットがチームの光明になればいいが…。

平尾、スタメン落ち

スランプ脱出へ必死

 4月4日のヤクルト戦(神宮)から二塁の定位置を確保していた平尾が、この日スタメン落ちした。前日29日は2番から8番に降格するなど打撃は開幕時の勢いが失速。一時は4割をキープした打率もついに、この日までに2割6厘にまで急降下した。試合前のティー打撃では、長島打撃コーチ補佐から「左足に体重を残してタメをつくれ」とアドバイスされ、スランプ脱出に必死の様子だった。なお、ゲームでも出番はなかった。

カツノリ、9回中前打

 大量ビハインドの展開で、カツノリが6回からマスクをかぶった。9回には、明大の2年後輩で、バッテリーを組んでいた中日川上から、中前安打を放った。これが、移籍2本目の安打。守っても、3回を1失点に抑え「吉野も山崎さんも悪くなかったですね」と、まずまずのリードに、少しだけ笑顔を見せた。

(12勝10敗1分:2位)


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