| 第16戦 (4月20日) |
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G3タテ!6連勝や3位タイ「貯金2」強過ぎるデ
“ヤンチャ平尾”が愉快、痛快「走者一掃」
敵地東京ドームに高らかに「六甲おろし」が鳴り響く。愉快、痛快、爽快な6連勝、実に12年ぶりの敵地G3タテ劇だ。至福のときをかみ締めて虎ファンが万歳三唱を繰り返す。 「12年ぶり? そうですか。我々には関係のない話です」。野村監督はいつもと変わらぬ無表情でボソボソ…。だが、弱者が強者を倒すために日々、頭をフル回転させる知将にとっても痛快な勝利だったに違いない。 電光石火の“速攻”だった。1点リードで迎えた2回表。立ち上がり不安定な桑田を攻めたてた。2死一塁で藪が死球を受ける。さらに坪井がストレートの四球で満塁。ここで快進撃を支えてきた平尾が中越えに走者一掃の大二塁打を放った。 「いい感じでつながったんで自分も何とかつなごうと思っていた。あのチャンスを逃がしたら沈んでしまう」。元気者の平尾が、二塁ベース上で「ヨッシャー」と叫びながら何度もガッツポーズを繰り返す。連勝の勢いそのままに序盤で勝負をつけた瞬間だった。 ノムさん「いい攻撃だった」「効率がよかったんじゃないか。いい攻撃だった」。ノムさんも珍しく素直なホメ言葉で振り返った。キャンプから2番打者に悩まされたが、13日の巨人戦(甲子園)から平尾を2番に定着させるとチームは6連勝。昨季途中、野球に専念できる環境を作るため大阪市内のマンションから寮住まいを命じた秘蔵っ子の活躍だけにうれしさも倍増だ。先の甲子園TG3連戦。連敗を喫した12日の試合後、駐車場に向かう通路で「勝てねえよ。クッソー! 勝ちてえ!」と吠えたヤンチャ男が、好調阪神の“つなぎ役”を見事に務めている。
「勢い? まだそういう段階のチームじゃない。1試合、1試合をどう戦うか」。指揮官はあえて冷静な言葉を選んだ。しかし14日の中日戦(甲子園)で試合前、星野監督にこう漏らしている。「ウチの力を出し切れるようになったんや。ちょっとずつ強くなっている」。チームへの手ごたえを感じ始めていた。そして乗り込んできた宿敵の本拠で3連勝。出番のなかった広沢が「さあ御堂筋パレードだ」とジョークを飛ばす。チームは確実に変化し、そして明るさを増している。 “野村の考え”を吸収した選手も手ごたえを感じている。初回、先制打を放ったベテラン大豊が珍しく興奮気味にまくしたてた。「ようやく監督の考えが浸透してきているんじゃないか。ガムシャラな若いやつに必死でついていっているよ。こんな3連勝はすごいよ。みんな予想外じゃないか」。試合前、ノムさんは冗談ぽく言っていた。「今が春や」。6連勝で巨人と並ぶ3位に浮上。2年目の野村阪神が、春の嵐となってセ界を席巻している。 <写真=勝負を決めたぜ! 2回2死満塁、2番・平尾が走者一掃の中越えタイムリー二塁打を放つ>
藪3勝!ハーラートップタイだ“エースは俺”2試合連続G戦白星
フォークで料理ミラーが最後の打者斎藤宣を遊ゴロに打ち取ると、ベンチの藪はポンポンと大きく手を叩いた。ナインからは握手攻めの祝福だ。虎のエースが仁王立ち。金満巨人重量打線を、藪が2試合連続でねじ伏せた。8回を散発5安打1失点。昨年6勝16敗と沈んだ男が、自己初の開幕3連勝で、ハーラートップタイの快進撃だ。 「きょうも早い回に援護してもらったし、野手のお陰。ボクも昨日までのいい流れを止めたくなかった。今年巨人戦2連勝? 弱い者は弱い者なりにね。この1、2戦の結果を踏まえて、矢野が(巨人打線を)よく分析してくれてたよ」。 ヒントは初戦、福原の快投にあった。ベンチ入りメンバーを外れていた藪は、ホテルの自室で、福原の投球を食い入るように見つめていた。フォーク、フォークまたフォーク。しつこいまでの攻めで巨人強力打線に空を切らせた。「これしかない」。もちろん矢野の思いも同じだった。「巨人打線はフォークに対応出来てない」。試合前のミーティングで講師役を務めた矢野の積極的な発言が藪の意をより強くする。そしてゲームでは「キャチャーの意図を感じながら投げたよ」。松井から奪った2三振をはじめ、7個の三振はすべてフォーク。直球で押しまくって勝った前回12日の対戦(甲子園)とは対照的な投球術が最後まで巨人打線をかく乱した。 「若手に負けられん」意地の111球でもあった。「オレもまだまだ、若い子には負けられないよ」。最近、藪がフト漏らしたことがある。「若い子」とは今や先発の柱にまで成長した福原のこと。今季初マウンドが予想された開幕2カード目の初戦となる4月4日のヤクルト戦(神宮)は先発初体験の8学年後輩、福原に先を譲り、自分は6日のヤクルト戦が今季初登板。第5の男に位置づけられた。そして2日前に“ライバル”はプロ初完封…。燃える材料は十分にあった。 2回の打席では桑田から左手甲に死球を受け、一瞬ヒヤリ。「でも桑田さんからなら、本望だよ」と笑い飛ばした。その執念が平尾の二塁打を呼び、見事巨人桑田とのTG18番対決に完勝。そしてデビュー2年目の95年以来4月3勝を刻んだ。プライドを捨てて福原に学び、また一歩成長した背番号18。まだまだ世代交代は許さない。 <写真=ていねいな投球で巨人打線をほんろうした藪は、ナインに向かってOKサイン> 八木沢投手コーチ(藪について)「藪は落ち着いていたね。1球1球ていねいに投げてた。真っすぐに力があったし、フォークもここぞというところでよく落ちていた」 バトルの不敗神話続くバトルの不敗神話は生きていた。2軍で出場した10試合に全勝。1軍昇格後も5連勝で、バトルの連勝は15となった。「うれしいね。今は、チームに勢いがあるよ」。2回1死、中前安打を放ち、大量4点の猛攻の口火を切った。バットで勝利に貢献した無敗の男は「打線がよくつながっているね」と白い歯を見せた。 遠山、TM斬りだ“ゴジラキラー”遠山が9回、2番手で登板。高橋由を一ゴロの後、松井を空振り三振に仕留めた。これで松井を昨年から、14打数連続ノーヒットに。「8回ぐらいから、気持ちは準備できてたよ」。前日(19日)は松井に四球を与え、野村監督の厳しい言葉を浴びたが、この日試合前に、宿舎でビデオを見てフォームチェック。強気の投球でリベンジした。88年5月3日、東京ドームで最後に巨人を3タテした試合にも登板したベテランは「覚えてないよ。(東京Dでの)3タテはいつ以来だ?ってみんなと話をしてたんだ」とうれしそうだった。 (9勝7敗:3位) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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