| 第8戦 (4月9日) |
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タラスコ・大豊、悔しアベック弾5割寸前、一発で消された
勝ったと思ったのに…ヒーローになるべき男たちの頭上を悪夢の逆転満塁弾が飛んでいった。ボウ然と見送る大豊、タラスコ…。8回、広島前田の満塁アーチが、虎の5割復帰の夢を一瞬にして吹き飛ばした。「野球は最後まで分からない」。タラスコがため息をつきながらつぶやく。言い古された言葉の意味を痛切に思い知らされた。 1度は勝利をつかみかけた。4回を終わって3点のビハインド。だが、それを跳ね返したのはミレニアム猛虎のクリーンアップを張る2人の“T砲”が演じた初のアベック弾だった。 まず口火を切ったのは助っ人タラスコだ。5回2死一、二塁の第3打席。広島の左腕田中のスローカーブにタイミングが合わずカウント2―2に追い込まれたが、甘い139キロ直球は見逃さない。開幕2戦目で横浜斎藤隆から来日1号を打って以来、6試合25打席ぶりの感触がよみがえった。「思い通りの打撃ができた。打った瞬間にホームランになると分かったよ」。手ごたえ十分の同点3ランは右中間スタンドへ消えた。
「最近結果が出てなかったから、ボールに集中して強くたたくことを心掛けたんだ」。常に何かを吸収しようとする男だ。前日8日の試合前、婚約者ラティシアさんと広島・平和公園を訪れた。自分の働き場となる日本の歴史・文化を積極的に学んだ。もちろん「毎試合、工夫して考えている」と打撃のことなら何でも耳を傾ける。その日の練習、柏原打撃コーチが「体を突っ込み過ぎるな」とアドバイス。素直に聞き入れた悩める助っ人は復調への扉を開いた。 T砲の1発に誘われるように大豊も6回に勝ち越しの4号ソロを右翼スタンドに放り込んだ。前夜の250号アーチに続く2戦連発弾。「何とかバットに当てようと必死だった。体が自然に反応した」。頼れるベテラン主砲が早くも量産態勢に入れば心強い。5割復帰で本拠地ガイ旋は飾れなくとも、2人のT砲の1発は確かに希望の光りを放った。 11日からはいよいよ甲子園で今季初の巨人戦。G倒へ、アーチ競演の再現で勝利することを満員の虎党が待っている。 <写真=開幕ロードの最後はくやしい逆転負け、勝率5割もあと一歩で逃したノムさん「すんまへん」とばかりにうつむく>
ハンセル、登録抹消左腕・ラミレズが昇格阪神の助っ人左腕・ラミレズが、11日からの巨人3連戦に向け、10日にも1軍合流する。首脳陣の構想は松井、高橋由らの左の強打者封じ。代わって、8日の広島戦で初勝利を挙げたハンセルが、2軍落ちする。松井ヘッドは「ハンセルの2軍落ちはラミレズ昇格のため? そやな」と、短い言葉で助っ人入れ替え策への期待を示した。 開幕スタメン入りしたラミレズは、左ふくらはぎ痛のため、大事をとって2軍で調整していた。だが、4日の2軍戦・広島戦(鳴尾浜)で5回を無失点に抑え、順調な回復ぶりをアピール。もともと先発陣の一角として期待されていたこともあり、本拠地巨人戦がハンセルとの生き残りをかけた重要なゲームとなりそうだ。 湯舟、がまんの投球も先発・湯舟が、またも白星に見放された。初回の2失点以降がまんの投球を続けたが、4回に3点目を失い、5回の打席で代打を送られた。今季初登板となった1日の横浜戦でも、7回途中で5失点降板。2戦続けて勝利を手にすることができなかった。「ボールが高めに浮いて、思うところにコントロールできなかった。次回の登板ではいい結果を出せるようにがんばりたい」と、話していた。 和田“汚名返上”の一打ベテラン和田が、汚名返上の一打で健在ぶりをアピールした。4―3で迎えた7回表の打席。1死二塁の場面で、広島ウルソーの外角シュートをしぶとく右前に弾き返し、5点目の走者を迎え入れた。4回と5回に失策した汚名を振り払い、イメージ通りの打撃を披露。「追加点の欲しい場面で打ててよかった。持ち味どおりのバッティングができましたね」と、胸をなで下ろしていたが…。 守”誤”神ミラー、満塁被弾山岡登板に「いないからしょうがない」ノムさん
さすがにショックが大きかった。守護神ミラーが、ものの見事な満塁披弾で、まさかの逆転黒星。三塁ベンチから引き揚げる野村監督の口も思い。 「誤算? いないんだから、しようがない」。「山岡の評価をちょっと…」。「チェンジアップ? スライダーやろ」。主語も形容語もない禅問答のようなつぶやきが、バスに乗り込むまで続く。 首脳陣には覚悟の継投ミスだった。タラスコ、大豊の2発などで終盤は勝ち試合ムードをつぶしたのは、7回2死から遠山のあとをついだ山岡。なぜ…、の疑問に「いないんだからしようがない」となる。葛西が左足首ねんざで抹消。伊藤には毎試合無理はさせられない。この日は川尻もスタンバイしていたが「リリーフに慣れている投手の方がいい」(八木沢コーチ)という判断があった。 7回の山岡に「いい球を投げていた」と八木沢コーチは評価した。だから、8回も続投させた。しかし「評価をちょっと…」と言う野村監督の、続く言葉は「見誤った」だろうが、それを飲み込んだ。 結局、最後は満塁にしてミラー頼み。「結果的に、不用意な投球になってしまった」(松井コーチ)という初球、内角高めの甘い「スライダー」を、前田のバットが弾き返した。高々とライトへ上がる打球とともに、開幕遠征9試合(1試合降雨中止)の5割も、2カード連続勝ち越しも、藤川のプロ勝利も、そしてミラーの自信も吹っ飛ぶ。 残ったのは継投ミスの暗いムードと、無言で帰るミラーの姿だけ。ストッパーはミラー不動と言う首脳陣だが、当分はゲームセットを聞くまで安心できない試合が続くことになる。 <写真=8回2死満塁から前田に逆転の満塁ホーマーを浴び、立ち尽くすミラー> 藤川、プロ初星消えた98年ドラフト1位・藤川のプロ初勝利が、幻となった。3―3で迎えた広島戦5回裏2死二、三塁の場面で、3番手として登板。ピンチを脱し、続く6回も無失点に抑えて降板した。味方が6回に1点勝ち越し、一時は勝ち投手の権利があったが、逆転負けで涙を飲んだ。それでも「初めてリードした場面で起用されたことがうれしい。これからも与えられたチャンスを生かしたい」と、充実した顔を見せていた。 山岡、悪夢の初登板今季初登板を果たした山岡が、悪夢を見た。7回2死からの救援マウンドは無難に切りぬけたが、8回につかまった。1死後、代打島、木村拓、東出に3連打され、満塁のピンチを作って降板。代わった伊藤からさらにスイッチしたミラーが打たれ、山岡が敗戦投手となった。「(野手の)間、間に打たれてしまった」と、試合後はしかめっ面のままだった。 (3勝5敗:4位) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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