タテじま
仙一語録 タテじま

2002年5月16日〜31日

5月31日

4点目取れてたらムーア完封できてた

 <千葉市内の宿舎にて>

 ――延長サヨナラ勝ち翌朝の移動はつらい?

 星野監督 ワシはいいが選手がかわいそうやな。まだ寝てる時間だろ。でもこういう(厳しい日程の)ほうが強いんだよな。科学的には証明できないが。

 ――今季のヤクルトについては

 星野監督 オレは手ごわいという感じはしない。全チームそうだが。それだけ選手が頑張っているということやな。

 ――西武から移籍の橋本については

 星野監督 (5月30日横浜戦で6回に登板も佐伯に左前打)捕手にレシーバーをつけてたら言いたかったよ。「テル(矢野)何やっとんだ」と。攻め方の問題で、阪神の左(中継ぎ)ではいいんじゃない。

 ――巨人原監督の代打策が当たっている

 星野監督 江藤が代打で出てくるのがおかしいんやないか。しかしうちの代打は全く打たんな。ハチキ(八木)が4回に1回打つぐらいか。

 ――前夜、ホワイトは1球もバットを振らず

 星野監督 (左中指を触りながら)突いたんじゃないかな。隠しとるけど。あいつらは痛い、かゆいを言うとすぐ外されるところでやってきとるからね。外すことはないから言えと言うとるんやけどな。

 <試合後>

 ――最後はどうなるかと

 星野監督 どうなるかと言ったってうちはクローザー出したんやからしゃあないやないか。

 ――バルデスは調子がもうひとつだった?

 星野監督 風の向きが違うからね。ムーアも最初、おかしかっただろ。逆に坂元のフォークがむちゃくちゃ落ちてたからね。

 ――ムーアは

 星野監督 少し寂しいな。4点目を取ってればすんなり完封できてたんや。

 ――やはり点は取れるときに取らねば

 星野監督 クセつくもんでもないがきちっと取ってやらないと。今までよかったからね。でもこういうときに投手が頑張ってるからいいんじゃない。

 ――主砲抜きでもヤクルトはしぶとかった

 星野監督 主力が欠けてもしぶとくくるからね。だから点は取れるときに取らないかん。

タテじま

5月30日

今は2アウトから凄く点が入る

 <試合前>

 ――尼崎信用金庫が寄付したそうだが

 星野監督 (阪神の定期預金が)1500億円になったって。すごい金額だね。優勝したら赤字? それまでに稼いでるやろ。

 ――きのう森監督は河原と竹下を間違えてコールしたらしいが

 星野監督 たくさん左(投手)持ってるから間違えるんや。まあ珍しいケースやが、年1回ぐらいあるよ。オレも(鈴木)平をギャラードと間違えたことがある。山田(現中日監督)が口パクで「タイラ」と言ったのに「ギャラード」と間違えてな。なんで4点差やのにギャラードなんかなと思ってコールしたら、山田が違いますよ、って。口パクなんかするからや。

 ――その1球目を八木はうまく打った

 星野監督 そういう(肩が十分できてない)時ってピッチャーはストライクほしいからね。追い込まれてからより1球目から打った方が打率はいい。それは100年の歴史で出てる。

 ――投手は大事

 星野監督 やっぱり野球は投手やで。ヤクルトなんて1番(真中)、3番(稲葉)、4番(ペタジーニ)が抜けても勝ってるやないか。ウチも(ケガ人は)同じようなもんや。

 ――5月も終わり

 星野監督 5月はよう負けたな。早かったわ。ぶさいくな試合が多かった。内容は4月と全然違う。4月のような変な緊張感はなかったがな。5月は坂道を上ってたようやった。6月は(試合のない日は)控えの若い選手を(ウエスタンに)ゲームに出すよ。日程的にどこも連勝、連敗はないよ。

 ――左の代打が苦しい

 星野監督 うちの左は打球が前に飛ばんな。巨人の左を見とったら余計に腹たってくるな。

 ――桧山は打撃練習なしでも好調を持続している

 星野監督 縁起かついどるんとちゃうか。とっくに治ってたりしてな。ヒットがあまり続くもんやから。

 ――しかし今年は最後まで見せ場を作る

 星野監督 見せ場だけやなく、たまにはよっしゃーというのがほしいな。今年は今岡(のサヨナラアーチ)ぐらいか。ああいう劇的なのがほしいね。

 ――ホワイトはお疲れか

 星野監督 ジョージ(アリアス)が前で打つからアカンのや。気合が入りまくってな。まあ右へのヒットが出んようになったね。ヒットは左ばっかり。

 ――井川は反省すべきか

 星野監督 年間何本かしかヒット打たんやつに打たれたやろ。あれがランナーなしなら、まだええで。しかし二、三塁ではアカン。エースなんだから。格の違いを見せないとアカン。

 <試合後>

 ――アリアスがよく打った

 星野監督 だんだんタイミングがあってきていたからね。打ってくれると思っていた。

 ――さすが4番

 星野監督 春先はクルクル回っとったやないか。でも何とかなると思ってた。

 ――三浦がしり上がりによくなった

 星野監督 緩急つけてよくなっていった。ただアイツは今年ついてないからな。負けるとは思わなかった。アイツで負けるわけにいかない。変な暗示をかけとったわ。

 ――1回の攻撃は素晴らしかったが

 星野監督 この3連戦、最初に2点取った方が負けとるからな。早く、もう1点が欲しかったんや。三浦もあの回(1回)だけやろ。最後はいくつ放ったのかな。145球か。そう思えば、谷中はもう少し頑張らないとな。

 ――10回は2死からの攻撃だった

 星野監督 今の野球は分からんぞ。昔は2アウト取ったら終わりやったんやけどな。今は2アウトからものすごく点が入っとる。

 ――今岡もよく打ち、よく走った

 星野監督 そやな。でも今岡は足を過信しとるんとちゃうか。よう(三塁塁審が)手を広げてくれた(セーフ)で。

 ――金沢もナイス

 星野監督 初勝利も横浜か。あいつは横浜には強いんや。別に縁起かついで出してるわけやないけどな。

 ――5月は負け越しなし

 星野監督 早かったね。月単位で5割を目標にしてるからね。

 ――貯金も大台の10

 星野監督 大台ってな、そこから先がいかんやないか。

タテじま

5月29日

八木はたいしたもんや

 <試合前>

 ―前夜の最後の浜中はバットに当ててほしかった

 星野監督 まだまだ、これからの選手。しかし三遊間(関本と斉藤)はいつのまにかウエスタンになっとるな。

 ―関本はいい守備をした

 星野監督 グラブさばきがうまい子やからね。

 ―きのうの横浜の拙攻を見ていると野球は何が起きるか分からない

 星野監督 それで負けていたらアカンわな。点を取らんとこ、取らんとことしてるのにな。

 ―井川の修正点は

 星野監督 きょう見てから言います。リリースポイントの狂いなんだけどな。

 ―橋本への期待は

 星野監督 期待が大きいから取ったんや。初対戦はバッターの方がいややろ。

 ―5月の月間MVPも候補者がいっぱい

 星野監督 打者部門は守備は入らないのかな。打つだけなのか。守備も入れなアカンやろ。

 <試合後>

 ―井川で落とすわけにいかない

 星野監督 てめえで勝ちを逃がしとる。またこれ(右手を開いて真ん中高めのコースのしぐさをする)や。(前回登板で巨人)松井に(逆転ホームランを)やられた反省がないから、こうなるんや。エースが同じことをやっとる。秋ごろにやるならいいが、すぐやるようではな。ボールにするならボールにする、勝負にいくなら勝負にいかないと。もっと腕を振るとか。中途半端やな。痛い目遭っているんだから。あまり(痛みを)感じないタイプだが、感じてもらわんとな。どっしりしとるというのか…。そしたら勝ち投手になれたのに、もっと点も取っとる。

 ―八木はさすが

 星野監督 久しぶりにいい場面で出したからね。応えてくれたね。今季初めてじゃないか、ああいう場面は。満塁で初球からは勇気がいる。うまく捕まえた。たいしたもんや。

 ―桧山もよく打った

 星野監督 (決勝打は)あれはナイスヒットやったね。けど、その後(の走塁ミス)がイカン。ノーアウトだからね。あれがなかったら5、6点入っとる。1つの走塁で…。勝てたからいいけどな。案の定、あのあとは補えきれてない(1点止まり)。補えれば帳消しになるんやが。ずっと勝ってリズムがいい時は補えたんやがな。

 ―福原もグッド

 星野監督 完ぺきやったな。本当は1 イニング にとどめてやりたいが…。6連戦だしね。でも今日は勝たんといかんからね。

タテじま

5月27日

藪はあれだけグズグズしては…

 <試合前> 

 ―ナゴヤでのバス乗り込み事件はその後何か

 星野監督 (中日の球団)代表から連絡があったよ。山田(監督)からもね。あの時点で済んだことやないか。向こうが「仕事が増える」と言ったから腹立ったんだ。知ってるやつだから、何か言い付けを言いにきたのかと思った。

 ―なんとか首位争いに留まってるが

 星野監督 ズルズルいってたまるか。せっかくここまで来たんやからな。ズルズルなんて、行かさんよ。先? オレには見えとる。でないと、やっとれんやろ。阪神がここまでやったら盛り上がるというのが選手も分かったやろ。

 ―これからが大事か

 星野監督 6月はある意味、大事な月やな。いつも大事なんだけど、日程が開くからね。どのチームも連勝はできにくいだろう。表、表のローテーションになるかもしれんしね。7月は試合が詰まってくるし、疲れがたまるかもしれんな。どのチームも勝ったり負けたりが多いんじゃないか。

 ―斉藤の守備は安心か

 星野監督 守備は1番うまいね。ゲッツー取れるのが大きい。ランナーを残すとガッカリするもんや。

 ―関本のどこが1番気にいったのか

 星野監督 空振りや。オープン戦で呼んだ時、最初打席の初球を空振りしたやろ。あれで面白いな、と思った。その後、岡田(2軍監督)にはショートやらせと言ったんや。アイツ、ベンチでオレが座ってる前に座るんや。ボサボサの頭しとって、しかも汗かきなんや。「そんな頭しやがって、オレの視界に入るとこ来るな」と言ったら、次の日刈り上げて来よったわ。そういうところがオモロイ。

 ―ミスも積極的なものが多い

 星野監督 同じ失敗でも、アイツは前を向いているからね。守備でもセカンド後方のフライを取りにいきよる。そういうオモロイのが2度もあったしな。監督に勇気を持たしてくれる選手や。

 ―1軍昇格した選手をすぐ使うのが成功しているが

 星野監督 旬の選手は使わないとな。お客さんにおいしいと思ってもらわんとな。9人ガチガチより、2つぐらいポジションが空いているのがええ。勢いが出るんや。

 ―世の中はそろそろワールドカップモードだが

 星野監督 ベッカムって言うのは男前って言うが、どこが男前や。ウチの選手の方がよっぽど男前やないか。(外国人)コンプレックスがあるから、みんな金髪にするんと違うか。

 <試合後> 

 ―藪が誤算だった

 星野監督 あれだけグズグズしたピッチングしとったらな。ノーアウトから毎回ランナー出しとったね。先に2点取ってもらっただけにね。

 ―もったいない

 星野監督 フフフフフ…。もったいないのぅ、ということじゃイカン。そのためにリリーフがいるんだから。頑張っていたら何とかなると思ったが。あれだけリズムが悪かったら、点取れというのも無理かも分からんな。

タテじま

5月26日

アリアスの3ランがめちゃ効いたね

 <朝、宿舎にて>

 ――ムーアのノーヒットノーラン惜しかった

 星野監督 (笑って)おまえらが忙しくなるからやめといたれと言うたんや。

 ――監督の経験は

 星野監督 巨人戦で7回ぐらいまで抑えててて、柴田さんやったな。止めたバットにボールが当たってライト前。2―1で逆転負けされたわ。あれは運の部分が大きいね。(ノーヒットノーラン達成後)8割方は運を使い果たして消えていってるんじゃないか。

 ――攻撃にもミスがなかった

 星野監督 完全にやられた試合はほとんどないやろ。負け試合は「たら、れば」ばかりやが発展途上のチームはそれを消していかないかん。連敗して騒ぐな。そういえば(4連敗を喫した22日)甲子園でファンが暴れたって。外国人選手の乗ったタクシーを取り囲んでセキュリティー(警備員)がケガしたらしいやないか。射殺せえ。まあ、1部のファンだろうがね。オーナーのところにも電話があったらしいな。あれはファンちゃうな。オーナーのとこにはもう行くな。オレがクビになるかどうかのときだけでええ。でもそのときはオレの口から言うたるよ。張り込みせんでええようにな。

 ――前日のアリアスのような本塁打は

 星野監督 松井ぐらいかな。ウワーッというような当たりは。打たれた方も気持ちいいよな。

 ――アリアスの数字は当初の期待通り?

 星野監督 (打率)2割7分ぐらいはほしいが今の感じならいくやろね。(アリアスの打席を)見ていてホームランにできる球は1球ぐらい。それを捕らえるかファウルにするかや。

 ――4番安泰か

 星野監督 (4番で)最後までいくやろ。また落ち込む時期はあるやろけどね。そのとき回りがどれだけ頑張れるかや。

 (ここでポツリ)

 星野監督 間違って10連勝せんかな。間違いでええんや。

 ――上位拮抗

 星野監督 抜け出す力はどこもないよ。あるとしたら巨人だけやけどね。

 ――広島が意地

 星野監督 (巨人は22日まで8連勝)走らしたんはコージ(広島山本監督)のせいやからな。きょうも勝って次のカードで3連勝したら許したる。

 <試合後>

 ――快勝です

 星野監督 (アリアスの)3ランがめちゃめちゃ効いたね。あれで相手も「あかん」という感じになったからな。セキ(関本)も1号出たし。ホームランだけで終わらずタイムリーも出たしね。

 ――星野も好投したが

 星野監督 ノブも芸術的な投球したのにもったいないことしたな。大丈夫? 大丈夫じゃない。

 ――関本は慣れてきた感じか

 星野監督 慣れてきたというか雰囲気に乗っている。野球が楽しくてしようがない感じだね。

 ――3連勝です

 星野監督 (中日に)甲子園で2つ落としてたしようやく借りを返したな。

 ――乱闘未遂は

 星野監督 矢野が年上だし何か変な言われ方してカチンときたんじゃないの。グラウンドで先輩・後輩はないけど言葉には気をつけんとな。

 ――監督も興奮

 星野監督 興奮せえへん。何で興奮すんねん。盛り上げるとかの問題じゃないわ。

タテじま

5月25日

爆発と完封出たから次はバランス

 <朝、宿舎にて>

 星野監督 (サッカー)W杯はいつから始まるんだった?

 ――31日です。日本の初戦は4日。

 星野監督 そうか。別に見にいくわけやないよ。チケットが高いらしいね。

 ――それでもみんな買います

 星野監督 一生に1回しかないかもしれんからね。だからオールスターも1試合だけにすればええんや。希少価値が高まる。それで3万人ぐらい入る球場を見つけて各県で回すようにすればええんや。

 (苦笑いしながら)

 星野監督 しかし予選リーグ140試合は長すぎるな。サッカーと同じ(予選リーグの試合数)ぐらいやったら楽やろな。

 ――あっという間に10試合増えました

 星野監督 135試合になった時点であと5試合増えるんは分かってた。客が入るところはいいがパ・リーグは大変だろう。(試合を)やればやるほど赤字だからね。

 ――トレードで橋本獲得はやはり左の中継ぎが

 星野監督 左が少ないんじゃなくおらんやないか。遠山だけ。巨人には岡島おるやろ。岩瀬(中日)、石井(ヤクルト)と上位チームには(切り札的左の中継ぎが)おるからね。

 ――橋本については

 星野監督 キレがあるからね。年齢(37歳)は考えん方がいいな。ファームにいたが故障じゃない。昨年もたくさん(60試合)投げてるしタフはタフだね。

 ――補強については

 星野監督 補強というのは1年中、考えていかないかん。来年、再来年も見据えてな。構想というのは崩れるもんやが、立てないかん。そういうのを考えるとこのチームは楽しいよ。弱いチームを強くさせにきたんやから。

 ――ドラフトも

 星野監督 極端にいえば全部左(投手)でええんや。そこからどれだけ出てくるかやからな。例えば4人から2人、1人でも使えるやつが出てくればいい。

 <試合後>

 ――ムーアが文句のつけようがない投球

 星野監督 0点に抑えてんのに文句言ったらあかんやろ。緩急をうまく使い分けていたね。(中日は)いい打線だからね。それを抑えたんだからな。

 ――アリアスはヒットが続きその延長での1発か

 星野監督 久しぶりにキレイなホームランだね。春先なら振っていたフォークも見逃していた。ヒットが出て選球眼がよくなっているんじゃないかな。

 ――斉藤もいい働き

 星野監督 乗ってるからね。若い選手は乗っているときにいいものを出せば自信がつく。でもあそこ(5回表2死満塁から斉藤が遊安)は今岡がいいスタートが切っていたからこそだ。抜けたと思ってトントンと走っていたらアウトになってた。リードオフマンの働きというのはああいうとこやね。

 ――チームの状態が悪いときは「打線の爆発か完封」と話していた。その2つともクリア

 星野監督 爆発と完封出たからね。次は何や? バランスか。

 ――阪神監督になってナゴヤドームで初勝利

 星野監督 ま、いつか勝てるでしょ。強いチームだから苦戦してるけど。ここで四十何試合もやっとるんやからな。

タテじま

5月23日

だれが打ったか…後半は覚えとらん

 <試合前> 

 ――貯金が減ってきた

 星野監督 こんなもんでしょう。ぜいたく言っちゃいけません。

 ――重苦しいムードを振り払うにはどうするか

 星野監督 打線が爆発するか、投手が完封するか。どっちかやろ。打って勝つ方がいいかな。まあ4連敗したぐらいで騒ぐな。今までどれだけ負けてきたんや。評論家は層が厚くなってきたというが、どこ見てるのかな。層が厚いのは巨人、中日、そして広島ぐらい。そういう意味ではようやってるよ。

 ――斉藤の守備は

 星野監督 ショートは1番うまいね。関本も守備は下手じゃない。うまくさばいているよ。打席でも関本は何かする雰囲気あるよね。可能性を感じるよ。

 ――赤星のケガが長引いているが

 星野監督 もうケガして何日たつかな。40日あったらボキッと折れていてもくっつくやろ。昔は自打球なんて少なかったがな。今はカットボールとかがあるからな。

 <試合後> 

 ――打線が爆発した

 星野監督 ジョージ(アリアス)が口火を切ってくれて、矢野の1発、斉藤の1発が効いたね。

 ――試合前からこのムードを断ち切るのは打線の爆発と言っていたが

 星野監督 それしかないと思っていたしね。仮に1―0、2―1、2―0のゲームでは勝ち負けは断ち切れても雰囲気は作れないと思っていた。だれがどう打ったか、中盤から後半は覚えとらん。

 ――クリーンアップが活躍したが

 星野監督 ヒー(桧山)が手堅く打ってくれた。簡単に打ちよるな。ああいう1点がボディーブローとなってきいていくんや。むこうはすごい打線だからね。

 ――早めの継投だったが

 星野監督 ピッチャー(谷中)もしっかり投げなアカン。福原はともかく、バルデスは7日ぐらい開いていたんじゃないか。バルデスは1 イニング でいいだろと言ってたんだが、打ちたいものだから2 イニング 行くと言ったんや。

 ――久しぶりに勝った

 星野監督 そうだね。みんなぜいたくになっとるね。でも、ぜいたくにならなアカン。ファンも、おれらも。このぐらいのレベルで野球やらな面白うない。

 ――斉藤は初アーチだが

 星野監督 初めてなの? そう。初回の四球も効いたしね。ツボにきたらパンチ力もあるね。この間も惜しいファウル打っとるしな。

タテじま

5月22日

負けるようにやっとる

 <試合前> 

 ――よく眠れたか

 星野監督 グッスリ…なんて言ったら、しかられるかな。

 ――斉藤の大ファウルは惜しかった

 星野監督 もう少しやったな。こっちはひいきめに見るから入ったと思ったけどな。1メートルもなかったやろ。左(スイッチヒッター転向)やらしたのが良かったんや。(中日)荒木もそうや。スイッチはよくなるやつはすぐによくなる。2〜3年かかるやつはダメや。…なんかみんな話がなさそうやし、あっち(グラウンド)行くわ。

 <試合後> 

 ――送りバントの失敗が痛かった

 星野監督 そんなん、言いたくない。ドラゴンズ戦からずっとや。

 ――井川はよく投げた

 星野監督 あそこでホームラン打たれたらアカン。点取った後に、なんぼ投げとってもヒットはしゃーないが、ホームランはダメ。ふんっ、負けるようにやっとる。

タテじま

5月21日

「負けた気せん…もったいない」

 <試合前>

 ―久しぶりにいい天気

 星野監督 本当やね。天気のことを気にするのはいややからね。

 ―暑くなりそうだが

 星野監督 もうカキ氷なんてやってるのかな。6月の終わりかな。昔はよくここ(甲子園球場)のカキ氷を食べた。「持ってこい!」と注文してな。

 ―ミルク金時か

 星野監督 そやな。金時は力が出るからな。アホなこと言わすな。

 ―テレビで喜怒哀楽が結構出ているが意識しているのか

 星野監督 9割は意識してます(笑い)。意識しながらやってますよ(笑い)。まあ、それだけの余裕があればいいんだけどね。

 <試合後>

 ―藪の代え時は難しかったか

 星野監督 やっぱり、ゼロやからな。負けた気がせんな、なんか。もったいないといえば、もったいない。いい流れできとったし、いい感じで若いやつもいい仕事をしとる。それには希望持てるしな。

 ―藪はまた悪い癖が出たのか

 星野監督 う〜ん、イニングなのか、球数で出るのか…。7、8回ぐらいになると(悪い癖が)出るね。

 ―7回ぐらいから兆候は感じていたか。

 星野監督 いい感じできてただけにね。球数も70〜80球ぐらいやろ。完投ペースのいい感じできてると思ったんやがな。こういう時もあるやろ。今までいいピッチングしてくれたんやしな。どこかで4点目を取ってくれていたら変わってくれていたかもしれん。大丈夫や、うん。

タテじま

5月20日

15敗のうち力負けは半分以下

 ――けが人続出だが

 星野監督 レギュラークラスばっかりやからね。でもピッチャーにいないから、まだズシーンとくるものはない。野手はやりくりできる。関本のようなのが出てくるしね。広島も黒田がいなくなって困ったでしょ。野手でも半年、代わりができればレギュラーをとってしまうね。

 ――ケガは怖い

 星野監督 オレも経験あるからね。ルーキーの時はガンガン投げていたけど、2年目のキャンプになると腕が上がらなかったもんな。ある日、歯が磨けんのや。2年目にファームに1カ月半ほどおったな。その時に島ちゃん(島野ヘッド)に出会った。先輩通じて一緒にメシにいってな。ケガしてなかったら会ってへん。そう(プラスに)考えないと。それより実はきのううれしいことがあってな。

 ――どんなこと?

 星野監督 きのう立浪に二塁打を打たれたでしょ。あれ、一塁が空いているし四球でも良かった場面や。それなのに浅井がストライクゾーンに構えている。それを見た今岡が、ベンチに帰ってきて「ストライクゾーンに構えてたらアカンやないか」と怒っとるんや。ヨシ、ヨシと思って見てた。うれしかったなあ。そういうのが出てくるといいんや。仲間に言われるのが一番効果があるんや。

 ――ホームに弱いのは

 星野監督 1つ考えていることがあってな。(甲子園球場前の)都ホテルから通わせようかと思ってな。ホームで打てんのは何でやろね。(去年まで)ビジターに弱いから、そのことばかり考えていたんや。この商売はやっぱりホームで勝たなアカンわな。これだけお客さん来てくれているんやし。オレはホームの方が投げやすかったけどなあ。

 ――2位で迎える巨人戦になるが

 星野監督 巨人戦に何のプレッシャーがあるというんや。上にいようが、下にいようが、ウチは挑戦者やないか。3ゲーム差つけられていても、つけていてもや。オレは感じんね。初のビハインドなんて幸せなことや。それだけずっと上にいてたということや。

 ――巨人も横浜に連勝

 星野監督 巨人も取りこぼしてないな。今、横浜で信頼できるのは三浦ぐらいでしょ。それに勝ってきたんやからね。リズムに乗ってきたね。しかし、うちも15敗のうち力負けは半分以下やろ。それだけ力を付けてきている証拠や。ミスも力のうちと言われればそれまでやがな。きのうみたいな試合してたら横浜にも負けるよ。

 ――矢野の具合は

 星野監督 矢野に聞いたんや。「開幕を10としたら今はどれぐらいや?」と。そしたら「9まできてます」と言っとった。明日? 最初からやろ。まあ相談してからやけどな。

 ――矢野の復帰は大きい

 星野監督 どこかの新聞で矢野がケガして以降のホームラン数を出してたな。矢野がおっても打たれてるかもしれんぞ(笑い)。でも少なくなっとるのは事実やろう。アホか、というのも少なくなっとるやろ。

 ――投手の安心感が違う

 星野監督 全然違うね。投げる方はね。

 ――そういう格差をなくしていきたいのでは

 星野監督 それは、しょうがない。そういう世界やからね。

 ――坪井は

 星野監督 厄介なところやな。走れないからね、足を痛めると。一から作り直さなアカン。1人戻ってきては、1人出ていくな。

タテじま

5月19日

関本、今までのタイガースになかったもん持っとる

 <試合前室内練習場で>

 ――ムーアが「ムネン」という日本語を

 星野監督 興味を持つことはええことや。(日本語を)覚えてコミュニケーションをとることは大事やからね。興味を持つやつとそうでないやつはハッキリしてる。何年おってもしゃべらんやつはおるし。オマリー(特命コーチ)なんか片言でもしゃべるしな。

 ――バルデスと吉本も会話してるようだが

 星野監督 そうか、知らんな。しかし、分かっとんのかな。吉本に聞いてみ。バルデスに聞いた方が分かるか。

 ――矢野については

 星野監督 岡田(2軍監督)とも話したが受ける方は問題ないみたいやね。ただ打つ方で振り切る怖さがあるようや。ここまできたんやからあせる必要はない。

 (試合前午前中は強い雨で)

 星野監督 こんだけ雨降るのに(室内練習場が)これだけじゃな。これから梅雨に入ってきたらどないするんや。

 ――前夜関本が飛び込んで捕れなかった打球を悔やんでいた

 星野監督 その姿勢がいい。今までのタイガースになかったもんを持っとるよね。横の動きはまだまだだが、前へのダッシュ力は(阪神遊撃手の中で)一番あるぞ。打撃にしても今までは見たこともないボールだろうし今は経験やな。

 <試合後>

 ――ムーアはよく投げたが

 星野監督 そうやね。ムーアはまあまあやった。先越されたんはいかんが、こっちが越してやれんかったんが問題やね。

 ――攻撃につながりがなかった

 星野監督 基本的なこときちっとやらんかったら流れはこっちにこんからね。きのう、きょうと昔のタイガースを見とるようやな。もう1回引き締めないといかんね。

タテじま

5月18日

安藤は簡単に四球出しすぎ

 <試合前ベンチにて>

 ――きょうは監督室に長くいた

 星野監督 編成とかが来て長くなった。それに巨人の監督から電話があった…トレードじゃないよ。

 ――片岡の件で

 星野監督 そうや。「すみませんでした」と言うてたわ。

 ――監督は何と?

 星野監督 しょうがないよと言うたよ。それに「(阪神が)横浜に3連勝するからそろそろ勝つころでしょう」と言ってたな。清原とかケガ人も戻ってくるんやから大丈夫やろと言うといたけどな。

 ――連敗中のチームと対戦はイヤか

 星野監督 イヤだね。(横浜は)10連敗だろ。そろそろ勝つころじゃないかと思うからね。まあ連勝とか連敗とか気にせず足場を固めていくよ。(笑いながら)明日はわが身だからな。

 (スタンドを見渡し)

 星野監督 きょうはいっぱいになるかな。週間予報では雨マークがついてたからね。土日とも雨かって心配してた。

 ――ところで15日横浜戦の今岡のバントについて

 星野監督 サードが下がってたからね。セーフティーやったらおもろいなと思いながら見てた。

 ――見事だった

 星野監督 あとでジョークで言ったんや。「バントぐらい芯外せよ」って。「芯に当たってしまうんです」と言うてたな。ハハハ。でも何でやったんやと聞いたら「サードが下がっていたから」と。そういう点では冷静に野球やっとるね。

 ――みんながそういう意識を持ってほしい?

 星野監督 そうなってほしいね。走者がいたら外野の守備位置を確認するとかね。前も言ったが(15日横浜戦で)藪のヒットで関本はかえらないかん。

 ――状況判断が悪い

 星野監督 中間守備を引いとるんやから1、2歩多くリードがとれる。そういうとこやね。点は取れるところで取っとかないかん。いい当たりでも捕られてしまうこともあるんだから。

 ――ロードよりホームの勝率が悪いが

 星野監督 (ニヤリ笑い)またぜいたくなことを言っとるな。ホームも勝ちまくったらどないなるんや。ペナントの灯が消えてしまうじゃないか。ま、確かによくないけどね。でも気になったから調べたけど他球団もホームでそんなに勝ち越してないね。

 ――阪神がロードで開幕7連勝するからでは

 星野監督 ハハハ。(両手を合わせ)感謝せないかんな。

 <試合後>

 ――安藤は序盤はよかったが

 星野監督 序盤? 序盤でメシを食えたらいいけどな。簡単に四球を出しすぎだ。同じ失敗を繰り返しとる。投手に打たれて3点やろ。あそこがいかんわ。あとは話しとうない。

タテじま

5月17日

非常事態は「チャンスと思え」

 ――疲れもあるので恵みの雨か

 星野監督 分からんな。どっちもどっちや。自然に任せるしかない。ローテーションはしっかりしているし、もったいないところもあるしな。

 ――片岡が大変だが

 星野監督 骨折やてな。これもしょうがない。腫れがひかんから、おかしいと言っとったんや。大阪帰ったら調べろと言っていたが。不注意のケガじゃないしな。打ちに行ってやからな。ホンマのケガや。プライベートでボケーッとしてたんとちゃうしな。

 ――矢野は

 星野監督 明日、明後日のゲーム(ウエスタンのサーパス神戸戦)を見てからやな。でも吉本も頑張っとるしな。間違ってホームランも打つし、デッドボールもあるし。だいぶん、覚えてきたところがある。無理して(矢野を1軍に)上げることはないやろ。(捕手は)新人(浅井)もカツノリもいるんやから。万全に近い状態まで待つ。ここまで待ったんやからな。

 ――片岡が抜けたオーダーはどうする

 星野監督 当分は今のスタメン(浜中3番)の格好でやっていかんとしょうがない。

 ――関本も頑張ってる

 星野監督 関本はきのう(横浜戦で)スパイクされとったな。すごい血が出とったわ。ダラダラと流れているし「代わるか」と言ったら「イヤです、イヤです」と、ブルブルとものすごう首を振ってたで。

 ――非常事態だが

 星野監督 チャンスと思ってやってくれんとな。変な意味じゃなくてね。これだけケガ人出て、今のポジションにいるのはみんなそういう意識があるということ。準備しとかんといかんがな。補える準備をしとるし、それにこたえてくれている。吉本が1番かわいそうやな。経験ないが、あそこまで頑張っとるのは褒めてやりたい。

 ――片岡とは話したか

 星野監督 ゆっくり治せとね。それしかない。亀裂があるのは怖いよ。完ぺきに治るまではね。いろんなことが起きる。それとどう戦っていくかだね。

タテじま

5月16日

だれが打ったか覚えられん

 <試合前>

 ――天気が心配だが

 星野監督 やりたいね。向こう(9連敗中の横浜)はやりたくないだろうね。でも、やりたくなくても140試合やらなアカンのやしな。ウチはローテーションがあるからやりたいけどな。連敗中というのは何かキッカケがほしいもんや。ウチがキッカケにならんようにせんとな。井川に完投してもらおうか。

 ――藪のケガは大丈夫か

 星野監督 骨折というたら、みんなびっくりしとったな。アイツは行きたいと言ったんやけどな。無理するなと言ったんや。これが夏場とかなら分からんが、まだ春先やしな。無理する時じゃない。でも右手を出したらイカンわな。逃げるよりはいいが。打球を素手で取りにいく時も、気合が入ってるとケガせんもんや。

 ――昔はそういうタイプだったのでは

 星野監督 昔、阪神戦で終盤にワイルドピッチしてな。三塁走者がホームに返ってくるところをしゃがんで防いだことがあったわ。走者は末永やったわ。投手やから(スライディングを)末永は遠慮したんやろうが、怒られとったで。気合勝ちや。

 ――投手に大事なのはリズムか

 星野監督 投手が調子がいい時は捕手を代えちゃだめ。オレがそうだった。イヤなんや。キャッチャーがリズムを合わしてくれないとな。オレはすぐに返球してほしいタイプだったからな。ムーアとか、イラチはそうなんや。ピッチャーのリズムで投げさすことが大事。打者のリズムで投げている投手が多すぎるわ。

 ――きのうファンになにか言っていたが

 星野監督 (田中)秀太に向かって「見逃し三振なんかしてるから関本に抜かれるんや」とヤジを飛ばしているから「もうあんまり言うな」と言ったんや。そしたら「すみません! すみません!」とえらいあやまっとったな。阪神ファンは素直やで。集団になると時々暴れるんやけどな。そういえば手紙きとったな。開幕試合で君が代が流れているときに六甲おろしを歌ってた連中がおったやろ。謝罪の手紙がきてたよ。この間、甲子園でも球場長に感謝されたよ。ものを投げたファンがいて、それを周囲のファンが注意したらしい。「星野監督がそういうことをやめようと言ってるやないか」と。「何で監督の言うことが分からんのや」と言って注意してたらしい。だから球場長が感謝してたんや。「監督のおかげですよ」と言われたよ。そういうふうになってくれると、うれしいよな。

 ――昔はヤジも過激だった

 星野監督 ヤジならいいが、コーラーのビンが飛んできてガラスが飛び散ったことがあったわ。

 <試合後>

 ――快勝だったが

 星野監督 非常にいい勝ち方だけど、前半の仕掛けをもう少し早くせんとな。(5回に)3点とって落ち着いた感じやからな。3回ぐらいまでに…ぜいたくかもわからんが、やってくれたらと思う。井川も3点取って好投したからね。

 ――猛打賞だらけだが

 星野監督 みんなよう打ったね。だれが打ったか、覚えられんほどやが、点が少なすぎるな。この間から残塁が多すぎるし、ペナントを戦う上ではそういう(ぜいたくな)意識も持ってやらんとな。

 ――大量得点でも井川を投げさせたのは

 星野監督 エースが投げているんだし、3点取ってもらったら完投せんとな。福原、バルデスはきょうは使う気はなかったし、休ませたかったからね。いい形で3つ目を取れたよ。

 ――井川の内容は

 星野監督 フォアボールなしやろ。内容がな。普通のデキやな。7、8、9回は良かったけどな。アイツらしい、いいボールがだいぶん戻ってきたけどな。チェンジアップも抜け出したしな。

 ――無四球完封はプロ初だが

 星野監督 そうなの。でもあいつはコントロールで勝負するピッチャーやないからな。

 ――吉本にも1発が出た

 星野監督 あれは本当にいいバッティングやった。パワーもあるしな。その後は最悪やったけどな。あんなバッティングできるのにゲッツーはアカンやろ。

 ――打線もつながった

 星野監督 2番がうまくつないだらこういう展開になるんや。1、2打席はアカンかった。最初、ヒー(桧山)が打ってくれたから気楽になったんや。あれが助走になったわな。しかしアリアスが(6回1死満塁で)振らんかったらフォアボールで押し出しやったし、ああいうところがな。四球をくれるなら喜んでもらわんと。相手へのダメージも大きくなるし、そういう野球をやっていかんとな。140試合考えたらな。

 ――いい感じで地元へ帰れるが

 星野監督 東京ドームでへんな負け越ししたが、多少ぬぐい去れたかな。オレの頭の中ではまだ残ってるけどな。

タテじま
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