“つなぎ”に徹した勝利
投打の歯車ガッチリ
何という強さだ。1、2回と1点ずつを奪われながら、ヤクルトの右のエース格・伊藤をアッサリと攻略、継投も見事に決まって、阪神5連勝!
「こらもう優勝モードですな」と、トラ番高原が大声を出せば、いつも笑っている松井が高笑い。クールが服を着ているような井之川までが薄ら笑いを浮かべている。阪神の進撃は、トラ番たちを笑う新聞記者にしてしまった。
1番坪井、2番和田がこの日も2人で5安打2四球と出塁する。あとはつなぎの攻めで点を取り、ヤクルトが弱ったところ(7回)で、主砲ブロワーズがバックスクリーンへ2ランをたたき込む。
先発山崎は「思ったところに球が行かなかった」と、球が高めに浮く不調で3回までしか持たなかったが、その後に登場した伊藤が4回2/3を1安打に抑える好投で、試合を引き締め、8回2死からは福原がつなぐ。「伊藤は池山には相性が悪いんです(昨年は7打数4安打)。相性重視の継投ですな」とは、松井(ヘッドコーチではなくわが社のトラ番)の説明だ。その福原が1球で池山を打ち取ると、9回はリベラが有無を言わさぬ力の投球で、3者凡退に仕留めた。
攻撃も投手陣も歯車がキッチリとかみ合って“つなぎ”の野球に徹した勝利。この日の立役者・伊藤は「僕はいつも1回から待機して準備しています。先発が危なくなったら出る役目ですからね。次のピッチャーへつなぐことだけを考えて投げました」と話した。
野村監督がキャンプからチームに徹底させた“つなぐ意識”は、阪神にすっかり浸透したようである。そう言えば、ブロワーズの1発はバックスクリーンの両端にある「浸透力」という広告看板の右側の部分に向かってグングン伸びて行ったものだった。
ところで、高原が言う「優勝モード」が、1週間後の甲子園で実現する? 5月1日の広島戦の試合開始直前に河内家菊水丸が甲子園で「阪神優勝音頭」を声高らかに歌うそうだ。毎日放送のラジオ番組「さてはトコトン菊水丸」と野球中継をドッキングさせるそうで、やや変テコではあっても、面白そうではある。
18日から負けなしの5連勝で、この1週間は阪神の一足早い黄金週間だった。もっともこの勢いを持続してくれなければ、1週間後の「阪神優勝音頭」が浮いてしまうのだが…。
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