阪神 2―4 巨人 (7月23日・甲子園) | ||||
アルプスに集結…関西経済界のトップ27人
夏大好きの星野監督でさえ「今日は特別やな」と閉口する、猛暑の中のT―G戦。ベンチの温度計34度から推定すると、グラウンドは37、38度、マンモススタンドはそれ以上の暑さだろう。じっとしていても汗が吹き出す。そんな一塁側アルプス席の一角で、熟年の集団が試合前から盛り上がっていた。「この3連戦は天下分け目。今日は絶対落とせません」。口々に語る言葉に気温以上の熱気がほとばしった。 総勢27人のこのグループ。顔ぶれが目を見張らせる。関西電力、大阪ガス、西日本電信電話、近鉄、阪急、阪神の各百貨店、クボタ、大日本製薬、東洋紡糸工業、鐘淵化学工業など関西を代表する企業のトップやリーダーたちが、ズラリと顔をそろえて、この日は阪神応援団を買って出たものだ。 発起人は大和銀総合研究所・國定浩一社長(62)と阪神百貨店・三枝輝行社長(61)。関西の元気の源、タイガースにもう一度快進撃を―という経済界の切なる願いを込めて、アルプス席での応援を呼びかけた。もちろん、もともと阪神ファンという人も多い。しかしたちまちこれだけの人が呼応したのは今の関西経済を担う経営者たちにとって、星野阪神の持つ意味の大きさを物語っている。 ハッピ姿の國定氏は言う。「関西経済の厳しさはご存じの通りです。我慢大会みたいなもんです。やはり小泉さんの責任でしょう。でも見てくださいよ、この甲子園のスタンドの明るさ。タイガースが頑張れば、関西人の心に希望の灯がともります。優勝の場合の経済効果ですか。言われている数字(1000億円)以上のとてつもないものになるはずなんだけどねえ」。 阪神百貨店の三枝氏には当然感謝の思いも強い。「野球関連グッズは春2カ月だけで去年1年分を売りました。他の商品への波及効果は計り知れません。今日は心をこめて応援しますよ」と話していた。 巨人が小刻みに加点していく重苦しい流れ。それでも最終回、阪神は意地の反撃で見せ場を作って、VIPたちの声を限りの声援も途切れることはなかった。先々代から3代続けて阪神ファンという大林組・大林剛郎副会長(48)は「残念です。でも明日につながりましたね。ボクたちは阪神に託した夢をあきらめません。奇跡を信じているし、また来ますよ」。関西経済界の祈りもまた熱い夜だった。 【達野昭司】
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2002年7月24日付紙面掲載
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