阪神 8―1 ヤクルト (7月3日・神宮) | ||||
ハリウッドさながら…ヒーロー・ドラマ
さあ、再発進! 多くのトラファンの思いはひとつだ。まだまだVの夢はあきらめない、と力強く語るのは映画監督の井坂聡さん(43)。「連敗中もひどい負け方はしていなかった。ちょっと歯車が狂っていただけ。W杯が終わったら、またいきますよ」と期待を込める。 この人、実は日本で一番早く阪神優勝を予言した人である。東宝映画「ミスター・ルーキー」で、ファンの見果てぬ夢を堂々と映像化。同作品はこの春に公開されて、全国の阪神ファンを熱狂させたのは記憶に新しい。折からの星野阪神ブームに乗って、とりわけ関西では大ヒット。現在も富田林ロゼシアターや、西神戸ペレーネ・シネマで上映中(12日まで)だ。 昨年まで4年連続最下位のチームを、いきなり優勝させるのだから、想像力豊かというか、予知能力があるというか。映画は、井坂監督の友人・佐藤佐吉さんの原案による。だが、当初は「阪神が最後に負ける」という設定だった。それを「最後には勝たせてやりたい」と監督が思い切ってひっくり返したという。 「日本には負けの美学があるが、気持ちよくエンディングを迎える、ハリウッド的にいこうと思った」と井坂監督。映画では、長嶋一茂ふんする覆面ストッパー、ミスター・ルーキーが大活躍して阪神を優勝に導くのだが「大活躍する人間が出てきたら優勝する。ヒーローものの定番です」。 ヒーロー続出の星野阪神はズバリ、ハリウッド的なヒーロー・ドラマなのだ。 この夜、星野監督は神宮球場で「まだまだダッチロール状態や」と冷静に分析していたが、再点火したエンジンは快調そのものだった。1点を先行されたものの、2回に矢野の三塁打で逆転すると、5回にも矢野の2打席連続三塁打から追加点。6回はアリアス、桧山の連続二塁打で中押し。9回には沖原の二塁打でダメ押しと、5本の長打でヤクルトをブチのめした。 「星野監督はオーラを持っている。何かが大きく変わる」という井坂監督。「優勝したら“ミスター・ルーキー”の続編を」という夢は、これから実現へ向かって大きくふくらんでいく。 【安永五郎】
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2002年7月4日付紙面掲載
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