阪神 1―2 横浜 (6月27日・大阪D) | ||||
苦境打破へ…あとはきっかけ
黄色と黒の鳥居と小さな祠(ほこら)。阪神電車今津駅の南にある「タイガース神社・虎虎大明神」が久々に“活気”を取り戻している。この神社を管理する今津駅前商店街の役員で、神社の向かいにスポーツ用品店を営む寺前吉視さん(56)もちょっと驚くほどだ。 「開幕の頃はかなりの方がお参りされました。チームが首位を独走するようになって、いったん人影は減っていたんですけどね。最近また手を合わせている人の姿を良く見ます。ファンの方も今は何かにすがりたい心境なんでしょう」。 取材がてら、境内にお邪魔した。たくさんの虎の絵馬がかかっている。「今年こそ絶対日本一」「赤星、早く帰ってきて!」「選手がケガをしませんように」といった熱烈なチームへの心情が記されている。 祭壇には勝利の美酒をイメージさせるビール用のジョッキ、そしてその脇にはピンクの夏の花、ブーゲンビリアの鉢が、花屋のビニール袋に入れたまま置かれていた。お供えか、それとも一時預けなのか。ブーゲンビリアの花言葉は「情熱」。星野阪神に再びたぎる闘志と快進撃を期待する願いが込められているようにも見えた。 変則日程で試合があいた期間、編集局に届いた応援メールやファクスも同様の檄一色だった。一部、要旨を紹介すると―。 「選手の皆さん、開幕時の星野監督の言葉を思い出して下さい。1球、1歩、1振を大事にしていけば勝利の女神はきっと微笑むはずです」(Ken Sawakiさん) 「星野さんにもらった諦めない心で受験と取り組んでいます。タイガースの皆さん、絶対に諦めないで」(竹内絵里さん) 「若手選手諸君、思いっきりバットを振ってください。空振りならテレビの前で拍手します。見逃しは失望します」(伊達馨さん) チームが正念場であることを一番分かっているのは勝負にしのぎをけずる選手たちだ。25日、神戸で開いた決起集会の盛り上がりもそのことを示していた。 いきなり井川が失った2点。この夜も重い展開になった。そしてまた1点差の涙。長いトンネルは続くが光明も見える。チャンスを広げた平下の盗塁。9回には1死三塁まで三浦を追い詰める粘りも見せた。チームは今、必死にもがいている。大脱出へ、あとはきっかけをつかむだけだ。 【達野昭司】
|
||||
|
2002年6月28日付紙面掲載
| ||||
|
[星野阪神を追う「虎劇場」 目次] 阪神 | 野球 | サッカー | スポーツ | 競馬 | 芸能 | 社会 | レジャー | ||||