阪神 3―2 横浜 (5月29日・甲子園) | ||||
ゲームセットまで緩まぬ緊張感
何事にもストレートに感情をぶつける。これが星野監督の最大の特徴ではないか。そんな監督の生き様が、ナインを奮い立たせ、タイガースの戦いを活気付けているように思う。26日の中日戦。矢野が怒った。9回無死一塁の場面で、セーフティバントの構えを見せた矢野に、中日・柳沢捕手が「5点差もあってバントか」とつぶやいたことに当の矢野が激昂、あわや乱闘という場面にまで発展した。 ことはゲーム後、中日球団職員の“バスストップ事件”にまで広がったが、発端となった矢野、柳沢のやりとりについて、読者からメールが届いた。 岸和田市の「賢い阪神ファン」のツヨシさんは「柳沢君よ、なんであんな事言うんや! 以前、ヤクルトの藤井を泣かした巨人選手といい“俺達は残り1イニングで5点差開いてたら勝負を捨てます”と観客に言うてるようなもんや。最後まで応援してる中日と巨人ファンをバカにしとんか? お前が9回に“4点以上は取りません”と保証するんか。そんなグチは試合後のロッカーでチームメートとやらんかい」。 ごもっとも、試合である以上、相手をノックアウトするまで力の限りを尽くすのは当然のこと。とやかくいわれる筋合いはないのである。島野ヘッドコーチは「ベンチの作戦だし、当たり前のこと。でも、あんなやりとりはどおってことない」とさらり。矢野の激情は、そんな阪神の最後まで手を抜かない戦いぶりの発露でもあったのだ。 最下位・横浜を相手に、星野監督は「この前(3連勝)のようなわけにはいかん」と警戒していたが、初戦は倉敷で悔しい逆転負け。この夜も、2回に井川が2点を先制される苦しい展開となった。 だが、勝利にどん欲な軍団があきらめるわけはない。3回、浜中の一発を皮切りに、6回代打八木のタイムリーで同点。7回に予定していたかのように桧山のタイムリーでひっくり返してしまった。 守っては井川から、福原、バルデスとつないで僅(きん)差の試合をがっちりものにし、11日ぶりの最奪首。ベンチ全員で戦う星野阪神に緊張感の緩みはない。 【安永五郎】
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2002年5月30日付紙面掲載
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