阪神 4―6 横浜 (5月28日・倉敷) | ||||
ボランティア促進にも仙一効果
倉敷美観地区を流れる倉敷川べりの柳とアンチックな建物を背に、縦じまユニホームの星野監督が空に向かって両手をかざす1枚のショット。爽やかな笑顔が温かみのある仕上がりになった。倉敷市内の主な公的機関などに配置されたこのチラシは、岡山弁で表現すれば“ぼっけい”人気を集めている。「手に取られた方は皆さん“もらっとこ”と持ち帰っとられます。女性はもちろん男の方もですよ」と担当者も、その補充作業が大変だそうだ。 このチラシ、実は「倉敷ボランティア・ワン市民会議」が3月に撮影し、5月中旬完成させた。かざした両手の間には「1%、あなたの時間の1%をボランティアに」と呼びかけるコピーが配されている。つまり1年365日の100分の1、3・5日を市民のために活動しようという呼びかけ。 市民会議スタッフの国田香苗さん(27)は興奮口調でこう話していた。「倉敷で市民運動の顔になっていただく人といえば、真っ先に浮かぶのが星野さんでした。飛び込みでお願いに上がったのに二つ返事でOKをいただきまして、そりゃぁ感激でした」。もちろん無償。そしてチラシが配布された翌日から、市民会議にはボランティアに名乗りを上げる市民からの電話が連日30〜40件を数え、ここでも星野効果はうれしい悲鳴を上げさせることになった。 星野監督とボランティアといえば交通遺児基金「あしなが育英会」への献身的な取り組みなどが知られる。岡山県出身の野球人と秋に郷里で行ってきた少年野球教室などは10数年も続いて、多くの人材を高校球界に輩出するなど、活動は多方面にわたっている。 「ボランティアとは自分が学ぶということ。自分の置かれている状況を知ることでもある。だから新たな目標ができ、それに向かって努力もできる」という同監督。同じ志に目覚めるナインは少なくない。 そのふるさとでの1カ月ぶりの公式戦。アリアスの3発で快勝した4月広島戦は名産白桃の花がまだ咲き残っていた。いまその白桃は、小さな実を結んで、農家は袋かけ作業の最盛期。夏7月には小型メロン大の大きくみずみずしい果実に成長する。この夜、追撃空しく連勝はストップしたが、いま咲きこぼれる星野野球は、その頃、どんな実をつけているだろうか。 【達野昭司】
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2002年5月29日付紙面掲載
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