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チームが強い、夢がある…何という幸せ
経済界も「阪神は明るい」午後2時ころから降り始めた雨はやがて強さを増し、水はけのいいグラウンドもやがて真っ黒に変わった。「予報が悪すぎるわ。上がってほしいけどな」と見上げる係員。「ぐずぐずした天気が続くな」と星野監督がつぶやく。20勝に王手をかけたナインにとっても思いは同じだ。 グラウンド外にも空を見上げる人は少なくなかった。決行を信じてチケット売り場に並ぶファン。Gウィークが明け、この空模様でも列は時間とともに伸びた。それでも前日のにぎわいから一段落といった感じの周辺。阪神甲子園駅までの通路に並んだ売店の店先の店員さんも、今日ばかりは客待ち顔といった雰囲気に見える。 メガホンやジェット風船など応援グッズが山のように積まれた売店で、大阪日刊スポーツが先週発行した「阪神優勝祈念特集号」を手にする人が少なくない。この時期の「優勝」の2文字は気が早いが、ファンの気持ちはとっくに頂点に達していることを感じ取ったヒット商品になったようだ。 おかみさんの表情がにこやかだ。「連休最終日の6日は、商品棚が狭いことがどんだけ悲しかったか。足りんかったんです。連休の集計ですか? 例年の2倍半くらいですかね。星野さんのおかげですよ」 そういえば大阪商工会議所の関係者が先日「いま日本で明るいと感じられるものはスポーツだけでしよう。テレビでも野球とサッカーだけは画面の色が違って見えます。特にタイガースが」と話していたのに改めてうなずける。いま関西人の多くが、ここにこそ本当の夢がある。一体となって幸せに浸れる空間があると感じているということなのだろう。 26年ぶりの野球取材で懐かしい顔にも会った。往年の名中堅手、島野ヘッド。いまも夢を売る側だ。 「チームの状態がいいと次々に新しい仕事が頭に浮かんでね。ふとんに入っても頭が冴えてくる。コップ1杯のビールが寝酒に欠かせんのよ。でもボクもいい夢見てますよ」 カクテル光線に浮かび上がる戦士たちだけではない。関西、いや日本に「虎劇場」がもう第2幕にさしかかっている。 【達野昭司】
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2002年5月8日付紙面掲載
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