阪神 10―5 中日 (10月14日・甲子園) 

星野節にファン納得の拍手

グイッと搾りたてコラム「ナマ虎」

球団は甘えず“行動”で答え示せ

 全日程が終了した。過去、担当記者として何度もこの日を迎えたし、何代もの阪神の監督のあいさつを聞いてきた。

 秀逸だった。力のこもった声でライトスタンドに向けた星野監督の言葉に、ファンはうなずき、納得の拍手を送った。阪神に関わってきて、これほどのセレモニーにお目にかかったことがない。ファンあってのプロ野球。それをすべてわかった上での「星野節」を聞き、カリスマのゆえんが理解できた。

 コラム「ナマ虎」にもたくさんの投書、メール、激励をいただいた。たとえば「星野監督は優勝できなかったら、2位も6位も同じなんて言い方をしてるが、ファンの立場で言わせてもらうと気にくわない発言です。少しでも順位を上げてほしいのがファンなんです」(大阪市・端雅さん)

 口では言っても、星野監督は順位にこだわっていました。4位になることにこだわり、最後まで手を抜くことがなかった。

 「阪神は幸せな球団。いつも多くのお客さんが入り、それに甘えてもらっては困る」(豊中市・美保さん)

 星野監督は常にファンの心を考えていました。重圧も感じていた。「阪神で1勝の重みを感じた」と吐露したのもその表れでした。

 「手段を講じることなく、強くなれ、というのは無理。阪神は儲かっているはず。それを使って補強しろ。それがファンへの還元になる」(泉佐野市・N・Yさん)

 少なくとも、これまでのような「弱腰の補強」はないでしょう。久万オーナーも金は出す、と宣言している。これを実行しないと、さすがに裏切り。みなさんとともに期待しましょう。

 最終戦に3万6000人。本当にこんなチームはないです。メジャー球団ではファンを大切にして定期的にサイン会を開いたり、選手との触れ合いの機会を作るのが当たり前になっている。阪神には特別、そんな催しはない。球団ももっとそのあたりを考えてもらいたい。(完)

【編集委員・内匠宏幸(たくみ・ひろゆき)】


2002年10月15日付紙面掲載


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