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粘ったが…変わらぬ効率の悪さ
12安打で2点…いつものフィナーレいかにもおおらかな田淵コーチらしい試合後のコメントだった。「つないでいけば、粘りも出るんだ」―。でも、すこし待ってください。粘りは確かに認めるけど、問題はその先。粘りを評価されるのではなく、それを生かしてこその話だ。 スタンドは今季最低の1万6000人。ひんやりとした風が流れる甲子園が、最後の最後に熱くなった。9回無死一塁で浅井のカウント2―0からヒットエンドランという大胆作戦が成功してチャンスを広げ、1点差にしてなお1死二、三塁。最低同点、もちろんサヨナラが期待できるところで、赤星、片岡があえなく沈んだ。 今季、何度も見たフィナーレだ。決定打のなさはどうしようもない。この試合も12安打を放ちながら2点。効率の悪さを払しょくできない。 前半戦、あれほど飛び出したホームランも135試合目で119本にとどまっている。これはリーグ5番目。大きいのがないなら、ヒットを重ねて攻めるしかないがチーム打率も5番目だ。それでも打率にそれほど反映しない有効打が勝負どころで出ればいいが、それも少ない。個々の力が伸びても、線にならないのがなんともつらい。 この夜、実は期待していた。消化試合といえども相手の川上は防御率のタイトルがかかっている。目いっぱいのピッチングで来る。それをどう攻略するか。ところがあっさりと5回を投げ切られ、レベルの落ちた川北からは1点を奪ったが、またレベルが上がった岩瀬には沈黙。要するに最後のギャラードのような調子の悪い投手とか、レベルが1ランク落ちる相手なら、それなりに打てるが、A級投手に力通りの内容を示されると、結果はある程度、想像できる。どこの球団でも同じようなことが言えるが、やはり阪神は顕著に表れる。 残り5試合になった。5割の可能性も消え、5位に落ちた。それでも残り5試合は来季につながる終わり方が必要だ。 【編集委員・内匠宏幸(たくみ・ひろゆき)】
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2002年10月3日付紙面掲載
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