阪神 1―3 ヤクルト (5月6日・甲子園) | ||||
パ・リーグにも阪神効果トラに負けんよう応援したろ梅田から、神戸から、途切れることなく続く人の波。長かったゴールデンウイークの最後を締めくくるのはタイガース。ファンはマンモスに集結した。 5回終了時点で、観客数が発表される。「4万6000」。広島で連勝し、ついに貯金を10にして帰って来た阪神を、大観衆は熱いまなざしで待っていた。 星野監督の言葉にウソはなかった。「阪神ががんばれば、球界は盛り上がる」中日時代から口にし続けてきたが、本当にそれを証明してみせた。 サッカーの台頭。プロ野球のスター選手の海外流失。不況、人々の趣味の多様化などで、プロ野球界は本当に危機に直面していた。観客動員の大幅減、テレビ視聴率の低下が現実のものとして突きつけられた。だが、まさにトラは救世主。甲子園だけではない。球界に阪神波及効果が起きている。 この日、デーゲームのパ・リーグ3試合。福岡が4万8000人、東京ドームが3万9000人、神戸が2万2000人。スタンドを埋め尽くすファン。パ・リーグにも阪神効果が出ていた。 実は6日の神戸グリーンスタジアムで興味深い話を聞いた。その日はオリックス―近鉄戦で3万5000人のファンを集めた。その光景を見ながら、近鉄の足高取締役球団本部長はこんな分析を口にした。「昨年リーグ優勝したことで、ファンのみなさんがさらに応援してやろう、と思っていただいている。どこの球場にいっても昨年よりウチの応援は増えている。それと阪神さんの好調も、無関係ではない」。 同じ関西で、阪神が特化されるのは正直、複雑だと思っていた。ところが足高さんは阪神の盛り上がりの波及効果は近鉄にも届いていると見る。「大阪人の特徴とでもいうのか、反骨心ですよ。野球は阪神だけやない。こっちも負けんように、応援したろ、と盛り上げてくれています」。その手ごたえは確かにある。 球界に「仙風」を巻き起こす星野阪神。もうすぐサッカーの祭典、ワールドカップが開幕し、6月1カ月はサッカーに話題が集中するだろう。その後、球界がファンの支持を引き続き受けるのかどうか。阪神への期待感は高まるばかりだ。 【内匠宏幸】
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2002年5月7日付紙面掲載
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