阪神 4―3 広島 (5月5日・広島) | ||||
真弓認めた「今岡はオレを超えた」「試合に出られない時期に努力」阪神の背番号7。我々の世代のイメージは、やはり真弓明信だったのだが、その色が今、ようやく変化してきた。 今岡がまた素晴らしい働きを見せた。7回1死一、三塁での同点打。画面を通して見た今岡の誇らしげな顔は、やはり光っていた。 ついに貯金を2ケタに乗せた。どれほど今岡が貢献したか、今さら言うまでもないが、その変身についてどうしても真弓明信に話を聞きたかった。 子供の日。3万5000人のファンが入った神戸グリーンスタジアムで近鉄はオリックスに敗れた。試合後、敗戦に顔をシカめた真弓ヘッドコーチは、福岡への移動のため、着替えをすませていた。 「こんな時に、他のチームの事を聞くのは申し訳ないけど」と切り出して、それから立ち話が始まった。近鉄はまた5割を切り、それどころではないのはわかっている。無理を承知で、今岡の話題に触れた。 「真弓の再来? 今岡はもう超えている。ボクが上回っているのは年だけだわ」と笑ったが、確かに今岡の成長ぶりを先輩として認めた。実際に見たのはオープン戦。それとシーズンに入ってからのスポーツニュースくらいだが、そこはコーチの目として観察していた。 「2年目に活躍して、あのままいくと思っていたんですよ。ところがゲームに出られないようになって、存在感が薄れていた。でもね、今年は何も変身したのではなくて、出られない時に努力していたことが、そのまま表現されている、とボクは見ていますよ」。 具体的に言うと、どんな球に対してでも対応できているのは、下積みの中で磨いた成果だというのだ。「よく体勢が崩れ出したら危険信号と言うけど、そんなことはない。タイミングをズラされても、ボールを捕らえていけている間は大丈夫。その技術を身につけたんだと思いますね」と、かつてマンモスを沸かせた元祖トラの核弾頭は解説してくれた。 昨季、リーグ優勝を果たし、連覇を狙う近鉄はまだ上昇機運に乗れないでいる。梨田監督をサポートする真弓ヘッドも頭を痛める日々が続く。「この5月に、貯金を5つ以上にしないと」と当面の目標を口にした真弓ヘッド。そこにはトラの色はもちろん消えていた。 背番号7は、今岡。真弓超えを果たすには、長いシーズンを今の調子で乗り切ることだ。85年優勝の時、真弓が先陣を切ってチームに活力を与えた。今、再び…。17年ぶりにあのたのもしい7番が戻ってきた。 【内匠宏幸】
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2002年5月4日付紙面掲載
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