星野阪神の挑戦

    阪神 3―5 中日 (4月17日・ナゴヤD)
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指導者として成長したオマリー

協調性に欠けた現役時代から変身

 不振の助っ人アリアスに快音はなく、阪神はこの試合も貧打にあえいだ。助っ人はいつになれば爆発してくれるのか。オマリー特命コーチが前日(16日)、米国で就労ビザの取得を終えて再合流した。猛虎初の助っ人コーチはいったいどんな手法で、アリアス再生に取り組むのだろうか。

 特命コーチの守備範囲は広い。外国人選手のサポートだけでなく、日本人選手の打撃指導や打撃投手、さらに都合がつけば2軍もカバーする。チームに合流するやいなや、オマリーコーチはすぐに試合のビデオを見直してチェックした。不振のアリアスとも食事をし、タップリと話し込んだ。田淵チーフ打撃コーチは「オマリーに期待しているよ」と、全幅の信頼を寄せているのだ。

 当初、安芸キャンプでのオマリー臨時コーチ就任を冷ややかな目で見る球団関係者は少なくなかった。田淵、和田の2人の打撃コーチがいるのに、なぜオマリーまで必要なのか。船頭多くして船山に上る…と皮肉る者もいた。実際、オマリーの臨時コーチは野村前監督の発案であり“野村遺産”を引きつぐことへの抵抗もあった。しかしそんな外野の雑音をシャットアウトしたのが星野監督。責任感を持たせるため、キャンプだけでなくオープン戦までの2カ月間の契約を条件にOKを出した。外国人選手7人の大所帯では、オマリーのような介在役が必要と感じての決断だった。

 現役時代のオマリーは自己中心的で、協調性に欠けた。当時を知る球団関係者は「オレが、オレが…の典型タイプだった」と言う。しかし4年間の指導者生活で変身した。昨年は米国独立リーグ、ニューアーク・ベアーズの監督として前期優勝。「4年間で選手を教えることの大変さや楽しさなど、いろんなことを学んだ。その経験を今度は日本で生かせればと思った」。情熱的な指導と打撃理論、さらに助っ人たちのメンタル面のサポート役としてフル回転。想像以上の仕事ぶりに、臨時コーチが終わると特命コーチのイスが用意されていた。

 「オマリーさんはいつ帰ってくるんですか」。オマリーコーチが一時帰国中、三宅渉外担当は何人もの選手に問いかけられたという。田淵コーチもセクショナリズムにとらわれず、オマリーコーチが動きやすい環境作りをサポートしている。選手に、首脳陣に愛される助っ人コーチ。これまた星野阪神ならではの光景かもしれない。

【阪神担当キャップ=木崎輝三】

星野阪神の挑戦

2002年4月18日付紙面掲載 


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