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阪神 8―4 横浜 (5月10日)
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中西清起

調子悪くても勝つ…まさにエース

 井川は本当にたくましくなった。調子が悪くても勝つのがエース。その称号にふさわしい内容だった。

 8日の雨天中止の影響もあって、この日は中9日での登板。肩が軽すぎるせいか、指が縫い目に引っかからずボールが浮く。調子は決してよくなかった。立ち上がりから制球に苦しみ、2回から3イニング連続で先頭打者に四球を与える始末。去年までの井川なら、ここからガタガタと崩れたと思う。しかし今年は、ここで粘れるようになった。連続四球がなかったし、3番佐伯と4番鈴木尚に対しては内角へ力のある真っ直ぐで無安打に封じた。

 年間25試合ぐらい登板するとして、絶好調でマウンドに上がれるのは10試合もない。それでも悪いなりに試合を作り、勝利に導くのがエースの仕事。これが井川はできる。真っ直ぐに力があるからこそだけど、粘り強く投げるうちに打線との信頼関係も生まれるものだ。「井川の時は勝たないと…」。打者をそんな気持ちにさせればしめたもの。中盤から打線が援護して井川を楽にしたのは、まさにそれだった。この1勝はチームとしても大きいが、井川個人にも飛躍へのステップとなるに違いない。

(日刊スポーツ評論家)


2001年5月11日付紙面掲載 
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