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中日 7―0 阪神 (4月13日)
連載目次  


開幕15番勝負
一枝修平

なぜバントで攻めなかった

先制機に今岡、強攻で三ゴロ併殺

 <踏んだり蹴ったりの惨敗だった。9回、先頭の坪井が右前打で出塁する。しかし7点差はあまりにも重かった。上坂捕邪飛、不振の今岡はこの日2つ目の併殺打となる遊ゴロで試合は終了した。2回の攻撃で死球を左腕に受けたクルーズが、その裏の守りから退場し、病院へ行くアクシデントがボッ発した試合は、最悪の流れで進み、終わったのだった>

 ポイントは4回の攻めやったと思う。0―0で来て、この回は先頭上坂が中前打で塁に出た。3番の今岡はいま絶不調にあえいでいる。もちろんこの場面で打てれば、これまでの不振から一気に脱出できるかもしれない。ベンチはそんな親心で強攻させたのかもしれない。が、結果は三ゴロ併殺。クルーズがいなくなったと言っても、その後には和田が入っていたし、ペレスもいた。どうしても先取点が必要な試合だったわけだから、あそこはバントで進めて、和田、ペレスに託すべきやなかったか。阪神は投手力においては優れたチームや。特に中盤以降は相手を抑える力があるピッチャーが揃っている。つまり1点を先に奪って、その1点を守りきる展開に持っていけば、活路が開けたはずやし、そうする以外にないゲームでもあった。

 <一方の中日は、その裏、無死一、二塁になると新外国人のティモンズに送りバントをさせて先取点に結び付けている。5回は1点追加してなお無死一、二塁から4番山崎にバントを命じ、試合を決める得点をもぎ取って行った>

 阪神は3人の投手を全員左腕でまかなった試合だった。つまり中日にとっては右の主砲2人は、この日最大の得点源だったはずや。しかし、今は打線の調子が沈み込んでいる。それを見越して、あえてバントをさせ、点につないで行った。中盤の攻めでバントをしなかった阪神と、バントにこだわった中日。それが試合の流れを決めていった。

 <5点を奪われた6回以降、阪神は山本昌の前にほぼ完ぺきに抑えられた。粘りのカケラも見せられなかった>

 新庄、大豊が抜けて、一発が恐いバッターがクルーズだけになった。となると、相手投手も恐怖感を抱かず四球を出してくれないんや。この日はそのクルーズも抜けたから、異様なばかりにアッサリとひねられてしまった。

(構成=井関真解説委員)


2001年4月14日付紙面掲載 
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