|
阪神 10―0 広島(8月4日)
| |||||||
連載目次 |
移籍組に頼っていては土台築けぬ将来的にはチームの軸育ててタラスコの二塁打で先制した試合は、4番新庄の20号、昇格したばかりの塩谷の1号で仕上げられて10―0。なし崩しになっていた先発投手も川尻が完封で歯止めをかけ、めでたいこと尽くしの長期ロード旅立ちとなった。 広瀬叔功(日刊スポーツ評論家)「確かに川尻は良かったなあ。ワザと2―3まで持っていって、打者の打ちたいという気持ちを逆手に取ったような緩い変化球で勝負する。これは技がいるピッチングやで。金本なんかでも手玉に取られていた。技術、計算、それに図太い神経、この三位一体がなければできないピッチングやった。楽に投げられる点差ではあったが、本当にいい投球やった。しかし15安打した打線の方は、そう喜べんのやないか。球をしっかりと呼び込んで鋭く振れたかどうか、そうは見えなかったからね。初先発の苫米地のリキみにつけ込み、広島の守りの乱れに助けられた格好。今後もこの猛打が計算できるか、と言われるとこれは疑問やな」 ところでこの日、阪神は2番セカンドは吉田剛、7番サードは根本だった。吉田剛は2回に2点をたたき出す二塁打、4回にも左前打して二盗を決めた。根本もキッチリ2安打を飛ばして、渋い脇役ぶりを発揮して快勝に貢献した。 広瀬叔功「トレードで移って来て、彼らは非常に集中してゲームに入っている。刺激をいい面に持っていってるわな。ただ、果たして来年、再来年を視野に入れた時、これでいいのだろうか、と思うんや。将来につながる起用なのかどうか、といえば、これは少し違うんではないか。彼らの今の刺激が来年も継続することはないだろうし、年齢的なこともある。広島なんか、いくらエラーをしても東出を使い続けているが、これは将来を見越した用兵で、ビジョンはハッキリしている。阪神の場合は、そこが見えて来ない」 10―0の圧勝など、随分と久しぶりだし、後半戦5勝2敗と、最高の滑り出しになったのだが、広瀬さんはそれだけで手放しで喜ぶべきではない、というのだ。 広瀬叔功「素質的に見て今岡なんかをチームの軸に育ててもらいたいよな。やっぱり基本は個々の選手のレベルアップやで。選手を突き放すのは簡単やけど、そこを辛抱強く…。そんなこと言うたら、ノムやん怒るやろうか」 (構成=井関真編集委員)
|
||||||
|
2000年8月5日付紙面掲載 | |||||||
|
| |||||||
|
| |||||||
|
|||||||