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阪神 9―8 横浜(7月15日)


2000年の戦い
評論家が
徹底分析
大石大二郎


連載目次

守りの甘さが今後の課題

新庄、大豊、桧山ら打線は成長

 幕開けから終幕まで、4万観衆は歓声をあげっ放しの攻防だった。スリルに富んだ展開の連続は、最後は阪神の連勝という最高の形で幕を閉じ、甲子園は六甲おろしの大合唱…。

 大石大二郎(日刊スポーツ評論家)「阪神打線の成長というか、良かった面と、守りでまだまだ甘さが残っている面、その両面がのぞいた試合だったですね。横浜先発の川村は確かに最悪のデキで、ストライクも高めばかり。しかし、それを見逃さずに積極的に打って出た点は評価できます」

 初回、坪井が初球を中前打したのが、阪神打線の発火点。バントの後、ハートキーが中前打で続く。新庄はカーブ2球で0―2となった後、3つ続いたカーブを狙って中越え2点二塁打、さらに大豊も1―2からチェンジアップを三遊間に流し打った。3回は桧山が0―3から直球を右翼席へ2ラン。

 大石大二郎「ハートキー、良くなってますね。引っ張り傾向がなくなった。新庄も無理せずに球に逆らわないバッティングだったし、大豊が打者有利なカウントで軽打するのなんて、これまで見たことなかったですよ。そして1番驚いたのが桧山。左―左でよく打ったというより、ノースリーからよくバットを振ったものだ、と…。レギュラーとは程遠い今の状況の中で、打ってもいいよ、のサインが出てもなかなかバットが振れるものではないですよ。やや低めのホームランにしやすい球だったけど、苦しい状況の中での仕事は本当に値打ちがありましたね」

 4回までに実に7点、最終的には9点を奪いながら、試合は最後まで息が抜けない接戦になった。ここまで活発に攻めながら、なぜ楽に勝てず、ヒヤヒヤさせてくれるのか。そのナゾを解くのは、7回の守りだった、と大石さんは言う。

 大石大二郎「投手では伊藤がこの日の白星にもっとも貢献したと思います。その伊藤が7回に1点を取られている。先頭金城のショート右のヒットは田中が片手でさばきにいったもので、少し雑な守りでした。次の鈴木尚の中前打も、平尾が右寄りに守っていたこともあって抜けて行ったがアキラメが早過ぎますよ。そして右犠飛。桧山は素早く返球しなければいけないのに、捕ってから余分なワンステップをした。ここらのスキが今後の課題でしょうね」

(構成=井関真編集委員)


2000年7月16日付紙面掲載 
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