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中日 3―0 阪神(7月11日)


2000年の戦い
評論家が
徹底分析
一枝修平


連載目次

8回 攻めきれず守りきれず

種田への初球ストライクなぜ?

 息詰まる投手戦の結末は、締まりのない押し出し四球連発の敗戦…。昨年7月9日以来勝ち星を奪えないナゴヤ・ドームはやっぱり鬼門だった。藪の抜群の好投で0―0のまま進んだ試合は8回にヤマ場を迎える。先攻の阪神が先頭根本の安打と山田の二ゴロで1死二塁のチャンス。ここで藪に代えて、代打八木を送ったが、得点には結び付かなかった。結局、この用兵が裏目に出て、その裏中日3点。

 一枝修平(日刊スポーツ評論家)「8回は勝負がかかっていたからなあ。それに中日はよく投げていた前田を6回限りで先に代えている。それにつられた面もあったかもしれないが、攻めに出て行くためには(藪に代打は)仕方なかったろう。2番手が中込というのも、ある程度イニングを稼げる投手という意味では納得できるんだが、0―0で守りのピッチングをする局面では彼は投げていない。そこに少し問題があったかもしれない」

 ◆状況 8回裏、中日は先頭立浪が四球、山崎が死球で一、二塁。代打井端は守備妨害でアウトになって、一瞬阪神側へ流れは傾いたものの、代打種田のヒットで再び逆流し、代打渡辺、福留が連続で押し出し四球、李が右犠飛で3点。

 一枝「星野監督のハラをくくったさい配やったな。この8回には2つのポイントがあった。まず山崎、2―0と追い込んで死球は痛かった。第2点は1死一、二塁で種田の場面。1度は阪神に幸運があった(井端の守備妨害)のに、初球から打って出る超積極派の種田に何で初球に甘いストライクを投げるのか。ボール気味の球から入っても手を出してくれるバッターに、真ん中付近の球を投げては打ってください、と言っているようなもの。この種田の右前打で、試合の流れは決定的になってしまったね」

 ◆また借金9 攻め切れず、守りきれずで、ナゴヤ・ドーム11連敗。借金もまた「9」となってしまった。オールスター休みまでに、阪神の最低条件は借金を1ケタ台にとどめること、後半戦により意欲的になるためには借金「5」で折り返すこと、と一枝さんは言う。最低条件クリアは残り8試合を五分で乗り切らなければならない。

 一枝「いい投手からいかに点を奪えるか、やな。投手が落ちて優位に立てば強いのだが、逆になると…。とにかく球宴までにもうひと踏ん張りが必要や」

(構成=井関真編集委員)


2000年7月12日付紙面掲載 
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