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広島 6―5 阪神(7月4日)


2000年の戦い
評論家が
徹底分析
一枝修平


連載目次

フランクリン、送球に難あり

打席での積極性は合格点

 新外国人フランクリンが3番サードで、阪神デビューした大阪ドームは、見どころ満載の展開に沸いた。新庄の天井直撃タイムリーで始まった試合は、4回には逆境からはい上がった山田の左中間本塁打、直後の5回のフランクリンの大アーチへとつながっていく。大技では極めて中身の濃い試合をした阪神だったが、残念ながら勝つことはできなかった。勝敗の行方はひとまず置いて、注目の的フランクリン、果たして阪神を変える外国人選手になりますか?

 一枝修平(日刊スポーツ評論家)「全身を使ってバットを振り切る低めに強い打者やね。思い切り振れない外国人ばかり見てきたから、フレッシュだし魅力的に映るね。ストライクゾーンの球はすべて振るという積極性も、頼もしい。気持ちが前向きだから、たとえば2打席目、バットが折れても前に飛ぶ(二ゴロ)んや。右でも左でもインステップしてアッパー気味だから内角高めを速い球で突かれるとつらいという点は共通している」

 打席では濃密な存在感を示したフランクリンだが、まったく専門外の三塁守備はどうか。5回、先頭野村のセーフティーバントをランニングスローで処理した直後、ディアスの三ゴロを一塁へ高投。このエラーが発端となって、藪は崩れて行った。

 一枝「ゴロをさばくのは一応無難だが、問題はスローイングやね。一塁へ投げる時に体をひねり過ぎる。捕球してから送球へ移る動作をいかにスムーズな動きにするか。もっとも彼の守備には目をつむらないと、このオーダーは組めないんやけど」

 ところで、4―0でエース藪という圧倒的優位から逆転を喫した1点差負けは、せっかくの上げ潮ムードに水を差した。藪の突然の乱れ、吉野への継投の失敗、さらに広島には無防備なまま走られ、8回の一か八かの高波の三盗は寸前タッチアウト…。作戦面でもしてやられた悔しさが募る敗戦だった。

 一枝「エラーからとはいえ、藪はエースなのだから、4点あれば抑え切らないといけない。ただ左―左で起用した吉野が調子が良くない上、コーナーを狙い過ぎた。それと高波の三盗失敗はこたえたな。抑え不在のチームは8、9回の6つのアウトを取るのが大問題。そんな局面での失敗で、天国と地獄の差になってしまった」

(構成=井関真編集委員)


2000年7月5日付紙面掲載 
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