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阪神 2―0 中日 (4月16日)
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連載目次 |
迷路抜け出た湯舟、バトル平尾ハツラツ犠打失敗も帳消し最後はレフト左へ上がった山崎のフライを、坪井が跳び上がって捕球する。1997年8月以来、絶えて久しい湯舟の完封が成就された。故障、不振…野球人生の迷路に踏み込んでいた湯舟が、まばゆくよみがえった。 捕手の矢野とともに知恵を絞った投球だった。福留、ゴメス、立浪のクリーンアップを徹底マーク。3人合わせて12打数0安打、5三振と完ぺきに封じ込んだ。第1打席で直球で見逃し三振に仕留めたゴメスには、第2打席では変化球で遊飛に、第3打席では再び直球を4球続けてまた三振、第4打席は変化球主体で3つ目の三振を奪った。ゴメスのウラをかき続けた考える投球だった。 もちろん湯舟が言うようにバックの守りにも助けられた一面はある。特に二塁平尾。6つを数えた二ゴロをすべて処理してみせた。1―0の7回2死一、二塁で筒井の一、二塁間を破りかけた当たりを飛び込んでつかんだプレーや、8回先頭関川の難しいゴロをアウトにした守りは、チームをどれだけ楽にしたことか。試合慣れとともに、打球に対するスタートも大胆に切れるようになってきたのだ。 実はこの日、平尾はいきなりもっとも恥ずべき失敗をしている。1回無死一塁。送りバントが投手正面に転がり併殺されたのだ。2番打者としては、最低の仕事。しかし4回の打席で、中越え二塁打を放った。1―3からストレート系をねらった読み勝ちの長打だった。得点には結び付かなかったが、その一打で吹っ切れたのかもしれない。以後のハツラツとした動きは、チームに確実に活力を吹き込んでいた。 もう1人、バトル。2打席凡退後の8回、試合を決める1号を左翼席へ運ぶ。中日のバッテリーがバトルに対しては同じ球種を続ける傾向を、おそらく読み取っていたのだろう。この8回、岩瀬が彼に投げて来たのは131キロ、130キロ、132キロ、そして131キロのスライダーだ。1―2からの4球目を思い切りスイングした。 開幕を2軍で迎え、新しい外国人野手の入団も決まっている。瀬戸際からの脱出はかなうのだろうか。たった1発であっても、ともかくバトルの顔に日本で初めて喜びの表情があふれる。3連勝の華々しい戦いには、迷い込んでいた迷路から脱け出す選手たちの物語もふんだんに盛り込まれていた。 (編集委員)
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2000年4月17日付紙面掲載 | ||||||
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