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阪神対巨人 spacer
阪神 3―2 巨人 (4月13日)

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OBが斬る
中西清起


連載目次

この形こそ「白星パターン」

先制し先発投手が踏んばる

 阪神が勝つにはこのパターンしかないという形にはまりました。先発投手が踏ん張っている間に先取点を取って、投手をつないで逃げ切る。まあ藪は完ぺきやったし、初回にうまく2点を奪えた。阪神パターンの出来上がり。これしかない! というヤツですわ。

 (甲子園の神巨戦は1、2戦と文句なしの完敗。阪神OBとしてはもどかしさ、寂しさを覚えていただけに、第3戦の競り合い勝ちに、中西清起さんのボルテージも急上昇だ。ところで5回2死までパーフェクトだった藪は、生まれ変わったのか?)

 効果的だったのは、左打者に対する高速スライダーです。球2、3個分わずかに横に滑ってフトコロに食い込んで来る球。それを使ってバットのシンを外し根元で打たせてました。右打者にはタテに変化するスライダー。しかも早いカウントでストライクをとって追い込んでいった。これを完ぺきと言うんです。

 (しかし8回には、高橋由、マルティネスに連続本塁打を浴びる。1点差。11安打を放ちながら、冷や汗タラタラの接戦になってしまった。8回1死、代打後藤の2―2から遠山投入、2死後、代打元木では伊藤を使って、遠山は一塁へ。9回はミラーが3人で仕留めて、2000年初めて甲子園に歓声がとどろいた)

 藪の代え時というのは、ベンチは中盤から考えていたはずで、まあカウント2―2からというのは、ベンチの勘でしょうが、ゲームプラン通りの継投ですよ。9回、1人でも走者が出ると松井まで回ってくるわけですから、遠山を一塁で使ったのも、別に奇策ではない。田村が万全の状態で1軍にいたら別な形になったかもしれませんが…。ただ、7回まで毎回の11安打を打ちながら、決定打不足で追加点をもぎ取れなかった攻めのまずさが、接戦を招いてこんな選手起用にもなったんです。それともう1つ。巨人の底力をいまさらながら痛感しました。たった2振りで、あれだけ一方的だったゲームを競り合いに持ち込むんやから。巨人のスゴさでしょうね。

 (やっと巨人に一矢を報いて、甲子園のファンは大喜び。この夜は、阪神の進撃開始の契機になったのだろうか)

 最初に言ったように、勝ちパターンが限定されてますからね。しかし、それがハッキリしているんやから、やり易い一面はあるでしょうな。

(構成・井関真編集委員)


2000年4月14日付紙面掲載 
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