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阪神 3―2 広島(8月25日)
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連載目次 |
藪に“らしさ”戻った山田、連夜の渋い働き広島バッテリーがまるでムキになったみたいに徹底的な内角攻めをしてくる。それを読んでいたのだろう。内角球をたたいた坪井の打球が高く右中間に舞い上がった。タッチアップした三塁走者田中がホームに駆け戻る。2日続きのサヨナラ勝ちで、阪神は甲子園へ帰ってきた初戦を劇的に飾った。 中西清起(日刊スポーツ評論家)「広島はあの場面では坪井に内角直球で攻めることを決めていたみたいですね。それをうまく打った。それはともかく、9回裏1死一塁から代打で出て来て、右前打でつないだ山田。前日は自分で決めに行くバッティング、この日はつなぐバッティングに徹していた。あとは坪井に任せたぞ、とでもいった風な巧打です。3割打者のバッティングでしたね。球を強引に迎えに行かなくなって、当てるのがうまくなった。2日続きでいい仕事したんじゃないですか」 最後は山田の渋い働き、坪井のサヨナラ打が際立ったが、そこに至るまでにも見どころはいくつかあった。1点リードされた2回は、1死一、三塁から左中間に同点打、4回は2死一、二塁から右前に勝ち越し打を飛ばした塩谷の働きは、勝利を招く原動力になった。 中西「低めを打つのがうまいバッター。4回は内角を攻められた時、強振してファウルにした直後、右に持っていったでしょう。強く振ることで、自分がヒットにしやすい球を呼び込んだわけです。内容のあるバッティングでしたよね」 打線だけではない。8回途中まで広島打線を抑えた藪の投球があって初めて、サヨナラ劇が成就したのだった。6月8日以来白星がなく、この日も勝利投手にはなれなかったが、貢献度はNO・1。 中西「今年、星野伸が加入したでしょう。緩い球を使ってうまくストライクを取る。藪はこの星野のピッチングを参考にして、フォークやチェンジアップなど色んな球種でストライクを取りに行ってた。しかし、当たり前のことですが、藪は藪であって、星野ではない。いい所は盗んでも、それをアレンジしないとね。この日は、本来の藪らしさが出てましたよ。自分のもっともいい球、すなわち直球とスライダーを軸にした原点に戻った投球でした。勝ち星はつかなかったが、今後への大きなヒントをつかんだマウンドやったと思いますね」 (構成=井関真編集委員)
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2000年8月26日付紙面掲載 | |||||||
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