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阪神対巨人 spacer
巨人 7―1 阪神 (4月12日)

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OBが斬る
一枝修平


連載目次

坪井なぜ新庄の飛球横取り

結果犠飛…強肩・新庄に任すべき

 1回から徳俵に押し込まれ、耐えに耐えた試合ではあったけど、やはり終盤には限界がやって来た。2日続きの完敗。これが阪神の現状なのかもしれないが、試合の流れを引き込めなかった守りと攻めにも問題があったね。

 (一枝修平さんは阪神の前ヘッドコーチだった。その人の目には、1―7のゲームは極めてもどかしい戦いでもあった)

 2回に1点先行されて、直後に新庄が文句なしのホームランを打った。これは評価していい働きだったが、その後はこの一発をなし崩しにしてしまった。2点勝ち越された4回裏、1死一、二塁で回ってきた打席で、初球にセーフティーバントの構えをした。新庄は気持ちで乗っていく選手。初球にボールを振って空振りする方がまだいい。つまり受け身になっていた表れではないか。案の定カウント0―3から見逃し、次のスライダーに手を出して投ゴロ併殺。6回も2死満塁で中途半端な左飛に倒れた。この日は2安打したと言っても、果たしてそれが中軸の働きだったかどうか。

 (つながらない攻めは、この日も新庄の2号による1点だけで終わった。打った安打は4本、1イニングで2本出ることはなかった。ただ守りの小さな破たんが、この日の試合では勝敗を大きく左右した、と一枝さんはいう)

 まず2回、先頭マルティネスの二塁ベース右に飛んだゴロ。平尾が絶好の位置に守っていながら、処理を焦って内野安打にした。それが発端で先取点を奪われる。さらに4回。1死二、三塁でメイの当たりが左中間に上がったやろ。新庄が手を上げて捕る意思を示したのに、坪井が跳び上がるようにして横取りした。バックホームは間に合わず犠飛になって2点目。あれは新庄に任すべきフライだった。ホームでアウトにできなかったかもしれないが、チームとして最善の守りとは何なのか。1番肩が強い人間は新庄なのだから、坪井には瞬間的に判断してもらいたかった。

 (目立たない2つの守りのミスが、やがて巨人の大攻勢を受けて、敗北のふちに沈む要因だった)

 走塁ミスや打ち損ないは、単に得点にならないだけ。しかし、守りのミスは相手に点を許して、負けてしまうんやからね。投手中心の守り勝つ野球…。オープン戦から目指してきたその野球を、選手も今1度再認識してほしい。阪神には多分それしかないのだから。

(構成・井関真編集委員)


2000年4月13日付紙面掲載 
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