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巨人 12―6 阪神(8月16日)


2000年の戦い
評論家が
徹底分析
中西 太


連載目次

塩谷をなぜスタメンで使わん

これでは若い子は育たない

 巨人の超重量打線の1発攻勢に、虎投陣は大炎上した。2回に清原の2ラン、3回に清水の3ラン、5回に二岡の3ラン、6回に高橋由の2ラン…12失点のうち、実に10点が本塁打による失点。ヒット数は2本上回りながら得点はダブルスコアとなった。前夜(15日)はエンドランとスクイズの小技にやられ、この日はパワーに屈した。15年連続対巨人負け越しの試合は、改めて両軍の力量差を浮き彫りにした。

 中西太(日刊スポーツ評論家)「勝った負けたは、もうええやないか。それより、今の阪神に展望があるかどうかが問題や。実は試合前の練習からワシは悲しかった。レフトの坪井がホームへダイレクトの球を投げているのを見てガッカリしたね。全然反省ができてない。きのうの試合の4回、カットプレーをしないで直接ホームへ放って悪送球になり、さらにピンチが広がった。肩が弱いんだから、どうしてカットプレーをしっかり練習しないのか。それをやらさない首脳陣にも首をかしげたくなるよ」

 中西さんの疑問はそれだけではなかった。スタメン発表を聞いて、珍しく声を荒らげたのだった。

 中西太「どうして塩谷をスタメンから外したのかね。今の阪神打線では、1番ノビノビとバットが振れている。右の三沢ということで根本を起用したんだろうけど、これでは若い子は育たない。きのうヒットを打ったからじゃなく、塩谷は打撃の内容がいい。それを見てやってほしいんや」

 期待の塩谷は6回無死一塁、代打で登場した。マウンドは左腕河本。カウント2―2から143キロの内角低め真っすぐを左翼スタンドへたたきこんだ。決してやさしい球ではなかったが、うまく腰を回転させて運んだ技ありの1発だった。完敗の中でわずかながらも阪神の光明を見いだすとすれば、こうした若い力しかないだろう。

 中西太「きのうの藪も、この日先発の川尻も、どうも大胆さに欠ける。細かいことを気にし過ぎて、打者との勝負という本質を見失ってないか。頭を使うことも大事だけど、その前に打者はスイングして、投手は投げ込んで下半身を作ること。躍動感がなければ、勝負にならん。来年、再来年につながる選手を育てていってほしいね」

(構成=木崎輝三)


2000年8月17日付紙面掲載 
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