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中日 6―3 阪神(8月13日)


2000年の戦い
評論家が
徹底分析
森下正夫


連載目次

一塁・大豊、なんで前進守備?

井端に打ちやすくさせ失点

 Aクラス浮上の夢が、実現の寸前で壊れた。中日の粘りに、優位に進めてきた試合が、8回で逆転の憂き目にあう。切ない敗戦だった。

 森下正夫(日刊スポーツ評論家)「こういう競り合いのゲームを勝ち取っていくと、強くなるんだけどねえ。2回の攻撃なんかは塩谷や田中といった若手が球に食い下がる闘争心を見せていたし、いい所も多々あったんだけど…」

 3―2で迎えた8回、阪神自慢の継投が空転した。伊藤、遠山が中日の中軸打線を抑え切れず逆転される。若手の藤川、山岡も傷口を広げただけ。決定的な4点を刻まれ、9回の攻撃もギャラードに封じ込まれた。後半戦、5カード連続勝ち越しの野望も絶たれてしまった。

 森下正夫「実は阪神は内野手さえシッカリと守っていれば防げる失点をしていたんだよ。1点目、それに2点目も。それがなかったら勝負はどうなっていたことか。1回は先頭李の右前二塁打で1点は仕方ないという状況になったね。あれは田中がタッチプレーをうまくしていれば、アウトにできたんじゃないか。田中はライトに正対して送球を受けたが、あの打球なら李は99%内側へ滑り込んでくる。正対して捕球すれば追いタッチになるのだから、半身になって球を受けないと。このあたり、せっかくゲームに使ってもらってるんだから、試合の中で学んでほしいよね」

 もっと問題は7回の内野守備だった、と森下さんは言う。この回は山崎二塁打、井端右前打、中村の遊ゴロ併殺崩れで失点したのだった。

 森下正夫「2点差の無死二塁で、なんで大豊がバント・シフトを取るの? 前に守ったから右狙いの井端に打ちやすくさせ、簡単に一、二塁間を抜かれた。バントしてくれたら儲けモノなんだから、下がって守って右狙いを防がないといけない。シフトの間違いでピンチを広げ、失点したケースだよ。それにそれ以上の失点にはならなかったけど、中村のショートゴロで併殺狙いの二塁吉田剛が一塁へとんでもない悪送球したでしょう。あれもベースタッチが悪くて、走者に体ごとぶつかられた。二塁手は少なくとも4種類のベースタッチを覚えて応用しないとプロのレギュラーではないと思う。阪神の内野陣は、まだまだ勉強してほしいね。その勉強がチームを変革することにもなると思うよ」

(構成=井関真編集委員)


2000年8月14日付紙面掲載 
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