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中日 6―4 阪神(8月12日)


2000年の戦い
評論家が
徹底分析
森下正夫


連載目次

ガムシャラさなく情けない敗戦

野手と投手の気持ち通わず失点

 連勝の途切れる日がやって来た。初回に幸先よく2点を先取した試合は、頭デッカチ尻すぼみの様相。9回2死から十八番になっている終盤の粘り腰をようやくのぞかせ、5連続四死球を選んで2点差まで詰め寄ったが、最後は矢野が三振に倒れて試合は終わった。

 森下正夫(日刊スポーツ評論家)「最後に粘ったとは言っても、阪神がよく戦ったとは思えないな。どちらかと言うと、情けない敗戦ですよ。3回に逆転されてからは糸が切れたようになってしまって…。序盤で2点差。しかし相手の武田の調子や力を見極めていれば、淡白になってしまうところやないでしょう。いくら後半戦絶好調とはいっても、まだ“赤字”のチーム。それがガンガンとガムシャラにやらなくてどうするの? タイガースは日本のプロ野球の宝ですよ。阪神が強くなれば、プロ野球人気はまだ盛り上がる。だからなお、この日の中盤は歯がゆかったねえ」

 初回の速攻で奪った2点は、その裏には中込がつかまってすぐに振り出しに。そして、同点で迎えた3回、先頭李の遊ゴロを田中が失策。バントの後、種田、ゴメスに連続二塁打されて、2点を取られた。

 森下正夫「田中はレギュラーに定着して、守りにガムシャラさが乏しくなったね。去年なんか、技術の未熟さを若さとかひたむきさで補っていたのに…。技術が上達していればバランスが取れるんだが、そうは見えない。エラーはそらあるわ。だけど、それを失点に結び付けてはいけない。そのためには、ピッチャーに“頼むぞ、抑えてくれ”と、あの場面でも強くお願いしてほしかったね。僕なんか投手が先輩でも、自分がエラーした後は必死でハッパかけたもんです。そこを切り抜けてくれたら、あとはベンチで謝ればいい。そんな気持ちの通じ合いがないと、ピンチは乗り切れない。あの場面、田中もマウンドに行かなかったし、中込は種田、ゴメスに簡単に連続二塁打。野手と投手の気持ちの通い合いがなかったゆえの失点だったね」

 敗れたとはいっても、13日の第3戦に5カード連続勝ち越しがかかる。ポイントになるゲームだ。

 森下正夫「問題はこの日ようにタラッとせずに戦うこと。そうすれば好調はまだ持続はできる可能性ありですよ」

(構成=井関真編集委員)


2000年8月13日付紙面掲載 
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