|
阪神―ヤクルト <雨天中止> (4月5日) | |||||||
連載目次 |
確実に浸透、TOP野球“意図”見える盗塁失敗神宮は朝から雨が降りしきり、ヤクルト2回戦は流れた。上げ潮に乗った(ような気がする)直後とあって少し残念ではあったが、前日は何か必死の形相で1つの白星をもぎ取った様子だっただけに、いい骨休めになったかもしれない。 開幕から4試合を1勝3敗。総得失点が11―22だから、まあこんなモノではあろう。昨年の開幕後4試合は巨人(2勝1敗)、広島と対戦して2勝2敗、総得失点は20―24だった。この数字から、投手力は昨年並、攻撃力は45%減となるのだが、果たしてそうだろうか。 今年のキャンプから「新戦力も多いし、みんなが目指している野球をどこまで理解して取り組んでくれるか、それが今シーズンのポイントですわ」と松井ヘッドは話していた。1点をいかに工夫して奪い、そして失点をどうして食い止めるか。ち密な考える野球の浸透度はいかがなものか。 攻撃の1つの柱である走塁面で検証してみよう。4試合で盗塁1、盗塁死3(エンドラン空振りで挟殺されたケース1含む)、けん制死1。数字の上では、成果はほとんど表れてはいない。4日のヤクルト戦では2つの盗塁失敗があった。1点先制した後の1回1死一、三塁で一走新庄が、1―0の6回1死一塁でタラスコが、いずれも二盗失敗している。 新庄は大豊の7球目、タラスコは同じ大豊の初球に走った。このいずれの場面も川崎の投球はフォーク。つまり変化球が来ると読んで走った意図は、的中しているのだ。ただ名捕手古田の送球が迅速かつ正確だっただけで、作戦としては間違ってはいない。 大石大二郎さんは阪神の走塁について「無死または1死で一塁の他に複数の走者がいるケースでは、一塁走者はゲッツー崩しを常に念頭に置いておかなくてはいけない。盗塁やエンドランでなくても、十分なリードをとって打球には素早く反応すること。一瞬早く二塁へ到達できると自分はアウトになっても併殺崩しはできます。そのあたりを考えているプレーヤーも、幾人かは出てきましたね」という。相手の出方を読んだ作戦、あらゆる可能性への準備と対応。TOP野球の一側面は徐々にではあっても、確実に浸透はしているのである。 得点は45%減でも、中身は案外逆? 1勝3敗という切ない星の裏側に、今後へのつながる明るさも、少しは秘められている。 (編集委員)
|
||||||
|
2000年4月6日付紙面掲載 | |||||||
|
| |||||||
|
| |||||||
|
|||||||