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横浜 10―2 阪神 (4月2日) | |||||||
連載目次 |
クリーンアップ「12タコ」投壊の陰で、外野へ飛球1本だけカツノリの三塁ライナーが進藤のグラブに収まった瞬間、左翼席からメガホンやトイレットパーパーが雨アラレと降ってきた。開幕第3戦もまた2―10の一方的な敗戦。いきなりペナントレースの大ピンチに見舞われた阪神に、ファンはやりきれなさを抑えられなかった。 確かにやりきれない負け戦だ。1回裏、ハンセルが打ち込まれる。石井琢から3連打を浴びて1点。ローズ四球の後、駒田に2点タイムリー。この時点で0―3。阪神が2点を取ったにとどまった試合だけに、この3点目で事実上、試合は終わっていた。ここまでに要した時間は22分。その後は単にイニングを消化するだけの時間だったのかもしれない。 5番から8番まで、ポジションにして捕手、一、二塁、そしてショートを入れ替えた。3月25日の近鉄とのオープン戦で、カツノリはハンセルとバッテリーを組み、4回を1安打、5奪三振、無失点で抑え込んでいる。その相性の良さを買われた抜てきだろうか。しかし初回、速球主体で配球を組み立てたところ、5本のヒットを許して4点をもぎ取られた。 145キロの速球を投げるハンセルだが、実は近鉄戦で5個の三振を奪った時もその内4個は勝負球に変化球を使っている。それがこの日は、直球に頼り過ぎて力のある横浜打線につかまった。4回まで投げたハンセルが、この日140キロ以上の球を投げたのは28球、内19球が初回に集中していた。矢野の攻撃力まで犠牲にしたカンフル剤的な用兵は、空振りに終わったのだった。 敗因は初回の崩れではあったが、もっと大きな問題点も垣間見えたゲームだった。メンバーを入れ替えた枝葉ではなく、幹の部分の問題だ。横浜の4番ローズは2本塁打と二塁打、ヒットを放った。前日の2打席目から8打席、2つの四球を挟んで6打数連続安打、その中に3本の本塁打が含まれている。そんな相手の4番に引き換え、阪神はこの日、クリーンアップは合計12打数0安打で、外野まで飛んだ打球はわずか1本。ちなみにこの試合でローズに要した球数は28球、阪神の幹となるべき中軸3人は計33球で仕留められているのだ。 開幕9番勝負! と意気込んだのに、いきなりKO寸前のグロッギー状態。胸のすく逆転劇を演じるためには、枝葉はともかく幹の部分がとっておきのハンマーパンチでも繰り出すしかない、とは思うのだが…。 (編集委員)
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2000年4月3日付紙面掲載 | |||||||
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